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フィール・ベスト

 癒されるしとやかな曲の多い"feel"シリーズからのベスト版。さすがに、良い曲がつまっている。
 サラ・ブライトマンの「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」、寺井尚子のヴァイオリンによる「貴婦人のタンゴ」、チェン・ミンの二胡による「燕になりたい」など、TVCMで用いられた曲や、「アメリ」「ピアノ・レッスン」「シェルタリング・スカイ」など映画の挿入曲、テレビドラマ「砂の器」「ほんまもん」のテーマ曲など、多彩な作品が並ぶ。IZZYが歌う「Shima-Uta」、ヘイリーによる「アメイジング・グレイス」のヴォーカルも印象に残る。それぞれが広がりのある世界をもった、全19曲のコラージュ。
 

フィール・ベスト~the most relaxing~feel best
B0002VL88A

菅原洋一 うたたね

 「この道」「からたちの花」「忘れな草をあなたに」「椰子の実」「浜辺の歌」「赤とんぼ」など、日本の抒情歌をピアノ伴奏で菅原洋一が歌うCD「うたたね」。ソフトな声で歌われる名曲から、その描く情景が深い懐かしさと共に想い描かれる。練達なピアノもしっとりと歌を支え、心地よく優しさに満ちた世界に誘ってくれる。歌詞の素晴らしさにも改めて感動した。日本語の美しさ、抒情の豊かさを心の奥に伝えてくれる珠玉の曲集。

うたたね~歌手生活40周年記念
菅原洋一 美野春樹 小原孝
B00005FJVE

ポリーニ ブラームス:ピアノ協奏曲第2番

 ポリーニのピアノ、アバド指揮、ウィーンフィルによるブラームスのピアノ協奏曲第2番を聴く。
 ダイナミズムと繊細さ、重厚なオーケストレーションと変化に富んだメロディなど、様々な要素が交錯する大曲を、ピアノとオーケストラが一体となり格調高く歌い上げる。

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
ポリーニ(マウリツィオ) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 アバド(クラウディオ)
B00006BGSJ

桂米丸 狭き門

 桂米丸の新作落語「狭き門」「びっくりレストラン」「相合傘」が収められているCDを聴く。米丸の柔らかい声と相まって、アットホームでどこか懐かしい話。

NHK新落語名人選 四代目 桂米丸
桂米丸(四代目)
B000BR2PC8

篤姫 4

 NHK大河ドラマ「篤姫」の第4回は、「名君怒る」。島津斉彬と於一との最初の対面が、印象深く描かれていた。

NHK大河ドラマ「篤姫」

ノーベル

 ダイナマイトを発明し、遺産のほとんどを平和のための賞の設立に託したノーベル。その生涯を息子の音読でたどる。
 父の代から様々な発明で工場を興しながら、製品の事故や政治の都合によって、何度も倒産の憂き目にあう。しかし、次の発明によって、新たな事業を始めていく。その不撓不屈の姿勢がすごい。
 自ら発明したダイナマイトは、工事の効率を飛躍的に高め、産業の進展に貢献したが、同時に戦争に利用され、幾多の命をうばっていく。ノーベルは平和を願っていたが、戦争をなくすことの難しさもよく理解していた。ノーベル賞の設立は、幾多の発明を成し遂げる柔軟な思考の中で培われたバランス感覚があってこそ生まれた方策だったのではないか。
 科学者の気概と苦悩を伝える良書。

ノーベル―人類に進歩と平和を (講談社火の鳥伝記文庫 (41))
大野 進
406147541X

カラヤン チャイコフスキー交響曲第4番

 カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるチャイコフスキー交響曲第4番の演奏を聴く。
 精緻な中に、感情の盛り上がりがあり、聴き応えがある。第2楽章の優美さは格別。第4楽章のダイナミックな演奏もカタルシスを感じる迫力。
 併録されているイタリア奇想曲も、親しみやすいメロディが次々と現れ、楽しめる。ロシアの重厚さとイタリアの明朗さが混在するユニークな曲。

チャイコフスキー:交響曲第4番
カラヤン(ヘルベルト・フォン) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
B000I0S8O2

たけくらべ

 樋口一葉の「たけくらべ」を幸田弘子が朗読したCDを聴く。美しい日本語が息づく、引き込まれる朗読。

樋口一葉作品集(1)たけくらべ
朗読 幸田弘子
B00005GMPO

驚異の時間活用術

 ロケット博士、糸川英夫の時間活用術。1985年刊、たいへん古い本である。しかし、現在でも通用する内容が多い。と、いうより、現在あまた出ている「タイム・マネジメント」に記述されている、小手先のワザをはるかに越えた中身がある。むしろ、「切れはし時間の使い方」など、最近の多くの本に書かれていることの原型が、この本に記されている。
 糸川氏の多彩な活動と多様な思考が「創造的人生」を送るヒントを与えてくれる。

驚異の時間活用術―なぜこれほど差がつくのか (PHP文庫 イ 5-1)
糸川 英夫
4569563708

ヴェルディ ファルスタッフ

「いつも失敗してきた。だから、もう一度挑戦する必要があった。」

 ヴェルディが80歳で作曲したオペラ「ファルスタッフ」。その作品は力強く、生きる喜びを謳歌している。
 「マネジメントの発見者」、「知の巨人」といわれる社会学者ドラッカーは、学生の頃「ファルスタッフ」を聴き、大きな衝撃を受けた。80歳でこの生気に溢れた曲を書いた理由について述べた、冒頭に掲げた言葉は、ドラッカーにとって心に消すことのできない刻印となった。以来、ドラッカーはヴェルディの言葉を道しるべに完全を追求して研究に取り組み、膨大な著作を残した。それらは、深い洞察を伴い、現代の組織の在り方、社会の仕組みに多大な変化をもたらした。
 ヴェルディ最後の音楽は、後世の社会に大きな影響を与えることとなった。

ヴェルディ:ファルスタッフ 全曲
ターフェル(ブリン) ベルリン放送合唱団 ハンプソン(トーマス)
B00005MMGV

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