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司馬遼太郎が語る 第4集

 司馬遼太郎が1982年、NHKホールで行った講演「文章日本語の成立」のCD。泉鏡花、夏目漱石などの文体についてふれながら、明治期から現代までの文章としての日本語の成り立ちを語る。
 幸田露伴、夏目漱石など、目で追って読むといまひとつ入ってこなかった文章が、CDで日下武史など古典的素養をもった人の朗読で聴くと、鮮やかに情景が思い浮かぶ。「声に出して読む文章」のくだりは、その体験からすっと腑に落ちる内容であった。
 吉川英治、志賀直哉などの優れた名文にふれたくなる講演。

司馬遼太郎が語る 4 文章日本語の成立 [新潮CD]

圓生 長崎の赤飯 稲川

 三遊亭圓生の落語「長崎の赤飯」「稲川」のCDを聴く。共に珍しい落語で、手放しで笑うというより、その飄々たる語りを楽しむ趣がある。圓生の余裕と貫禄で聴かせる、独特の噺。

六代目 三遊亭圓生(10)長崎の赤飯/稲川
三遊亭圓生(六代目)
B000LE1K8Q

基礎英語2

 子どもたちが、「基礎英語2」を聴き始める。6時15分開始なので、6時前に起きて「基礎英語1」を聴いていたときより少し遅くまで寝られるようだ。家族で話される軽妙な台詞をもとに、基本的な表現がテンポ良く伝えられる。
 それにしても、講師の3人の先生方は、すごく高いテンションだ。朝一番、いきなりトップギア。

NHK ラジオ 基礎英語2 CD付き 2010年 04月号
B003ASO9ME

龍馬伝 13

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」第13回は、「さらば土佐よ」。龍馬が脱藩を決意し、土佐を去る回で、第1部の終わり。怪演を楽しませてくれた吉田東洋役の田中泯が舞台を降りる。龍馬脱藩によってふりかかる危難に立ち向かう決意をした坂本家の主、権平を演じる杉本哲太がよい。この人は、要所で画面を締めている。
 龍馬脱藩後のダイナミックな展開を期待したい。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」

永遠の仔 5

 心に傷を負った人々の心情に、筆者は真摯に向き合い、自ら苦しみながら書き上げたことが「あとがき」からも伝わってくる。ミステリーという形式をとり、巧みなストーリー展開によって、長大な文章を飽きずに読ませるが、そこには丁寧に人々の思い、願いや祈りが表現されている。

永遠の仔〈5〉言葉 (幻冬舎文庫)
4344405846

永遠の仔 4

 物語は比較的淡々と進むが、切迫した心理描写が見事。、徐々にラストに向かって収斂を始める第4巻。

永遠の仔〈4〉抱擁 (幻冬舎文庫)
4344405838

永遠の仔 3

 重い過去を背負う人々と、翻弄される周囲の人々。そして、「告白」。中核をなす第3巻。

永遠の仔〈3〉告白 (幻冬舎文庫)
4344405730

永遠の仔 2

 小児総合病院の過去と、17年後の再会から起こり始める事件。急展開をみせる第2巻。

永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫)
4344405722

永遠の仔 1

 心に傷を負った3人の少年少女の出会いが織りなす運命を描く天童荒太の長編「永遠の仔」。ミステリーの体裁を取りながらも、心の深奥をじっくりとあぶりだし、巧みな筋運びで読み出したら止めることができない小説となっている。
 2000年度日本推理作家協会賞を受賞し、同年の「このミステリーがすごい」国内部門1位に選ばれた入魂の作品。

永遠の仔〈1〉再会 (幻冬舎文庫)
4344405714

国際宇宙ステーション

 国際宇宙ステーションが夕方見えるという情報を得たので、家族で車に乗り、少し離れた山あいの田んぼ中に行く。
 残念ながら雲が出てきて、おぼろ月夜になってしまっていた。予定の時間になっても、現れるはずの北西の方向に見えないので、だめかと思われた。が、「あ、見える」という家人の声で指さす方向見ると、西の空仰角40度ほどのところに、移動する光をとらえることができた。「お~!」と子どもが言う中、輝きを帯びた点は、高速で西から南西の方角に進み、かすかな光芒の余韻を残してふっと南の空に消えていった。
 その間、1~2分であったが、長さ100mを越す人工の建造物が、遙か350kmの上空を人を乗せて移動する事実を目にして感慨を覚えた。

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