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マーラー:交響曲第2番 小澤征爾

 クラシックに参加した最初の曲が、このマーラー交響曲第2番であった。1991年9月、十束尚宏指揮、群馬交響楽団演奏で、第5楽章の合唱に加わった。十束尚宏氏は、小澤征爾に師事した方であった。
 そのため、この曲を聴くときは一種独特の感慨がある。第1楽章の緊迫感、第2楽章の夢見がちな回想、第3楽章のニヒリスティックな喧噪と諧謔、第4楽章の崇高な光への希求、第5楽章前半の咆吼と浄化。それらすべてが、第5楽章後半の合唱部分に向かって収斂していく。
 合唱の練習時は、何度も微妙な音階をパートごとに練習し、その曖昧模糊とした雰囲気に不思議な気分を覚えた。しかし、パートが合わさり、オーケストラの中で歌われたとき、音楽への一体感があり高揚感につつまれたことを思い出す。オーケストラの中で音楽を聴き、歌うのは希有の経験であった。
 小澤征爾、サイトウ・キネン・オーケストラの演奏は、精妙なアンサンブルの中に、客観的にこの曲を捉えている感が強い。それだけに、遠い日を思い出させる音楽であった。

マーラー:交響曲第2番「復活」
小澤征爾
B001FOSKKW

父の詫び状

 向田邦子の随筆「父の詫び状」を渡辺美沙子が朗読したCDを聴く。子供時代の父との思い出を綴った作品で、癇癪持ちだが、どことないユーモアをたたえた父の姿を温かい筆致で描いた作品。その父親像は、「寺内貫太郎一家」など、ドラマの脚本に投影されている。
 渡辺美沙子との対談で向田邦子が語った「今のパパは、リビングのパパ、私の父は、畳のオヤジ」という言葉が印象に残る。

父の詫び状 [新潮CD]
向田 邦子
4108300092

花燃ゆ 26

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第26回は、「夫の約束」。
 いよいよ禁門の変であり、緊迫感が高まると思いきや、やたらと文のシーンが挟まれるので勢いが削がれる。西郷隆盛と公家たちのシーンも一瞬で終わり、文の家庭内の話がだらだら続く。幕末の京都を舞台にしながら、松平容保や孝明天皇がまったく登場しないのはいかがなものか。

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」

花燃ゆ 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233691

こころ イメージアルバム

 夏目漱石の「こころ」を、人気声優が演じるイメージアルバム。原作にない場面も加え、現代的な脚色がなされている。

こころ
イメージ・アルバム 宮野真守 速水奨 石田彰 桑島法子 三木眞一郎
B001ET6BYK

こころ

 夏目漱石の「こころ」を、遅ればせながら全て読む。
 国語の教科書に、最後の部分が載っているが、あれでは推理小説の犯人を知らせてしまっているようなものではないか。もっとも、結末が分かっていてもたいへんに面白い。わくわくしながら読むことができる。新聞小説として発表されたものなので、区切りにリズムがあり読みやすい。読書の楽しみを与えてくれる本であった。

こころ (新潮文庫)
夏目 漱石

セロ弾きのゴーシュ 長岡輝子

 長岡輝子による、「セロ弾きのゴーシュ」のCDを聴く。岩手なまりのある生き生きとした朗読に引き込まれる。語りそのものが音楽である。物語の内容は知っていても充分楽しめる。
 あらためて、ゴーシュの音楽に対する深い愛情が感じられた。

宮沢賢治の魅力‾セロ弾きのゴーシュ
苅田雅治 長岡輝子
B0000ABBAI

ベスト・オブ・マイケル・ジャクソン+1

 マイケル・ジャクソンの、ジャクソン5時代の作品を収めたCD。少年期のマイケルの歌唱の素晴らしさが実感できる。「ベンのテーマ」の陰影には、あらためて感動させられた。

ベスト・オブ・マイケル・ジャクソン+1
マイケル・ジャクソン ジャクソン5
B002G5HF8C

LOVING PAN~80's J-POP COVERS~

 スティール・パンによってJ-POPの名曲をカヴァーしたCD。「シーズン・イン・ザ・サン」「赤道小町ドキッ!」「君に、胸キュン」「ふたりの愛ランド」「渚のバルコニー」など、夏にふさわしい曲が、南国の風のような明るい音色で演奏される。

LOVING PAN~80's J-POP COVERS~
Pan Chocolat
B003APNP7M

小林賢太郎テレビ 4

 小林賢太郎が言葉とパフォーマンスを駆使したコントを繰り広げるNHKの番組第4弾。今回は、、「日本の伝統」をテーマとしている。あくなき芸を追求する姿勢には、いつもながら感心させられる。
 同じモチーフとしては、片桐仁とのラーメンズが演じた「THE JAPANESE TRADITION ~日本の形~ 」があり、こちらの方がインパクトが強い。

NHK DVD 小林賢太郎テレビ 4・5
B00DZIAXXS

花燃ゆ 25

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第25回は、「風になる友」。
 徳川慶喜と島津久光が一瞬だけ登場する。本当に一瞬であった。いったい何をしていたのかまったく分からない。池田屋事件もあっという間に終わってしまった。

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」

花燃ゆ 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233691

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