チョコレートコスモス
恩田陸の小説「チョコレートコスモス」は、演劇に関わる人々を描いた作品。
強烈に面白い。演じる人々の心理描写が実に見事。ときおり鳥肌が立つほど、煌めく場面がある。
500ページ以上ある本であるが、本を読んでいることすら忘れてしまうほど、魅力にあふれている。
舞台の上の小宇宙を圧巻の筆力で活写する傑作ロマン。
恩田陸の小説「チョコレートコスモス」は、演劇に関わる人々を描いた作品。
強烈に面白い。演じる人々の心理描写が実に見事。ときおり鳥肌が立つほど、煌めく場面がある。
500ページ以上ある本であるが、本を読んでいることすら忘れてしまうほど、魅力にあふれている。
舞台の上の小宇宙を圧巻の筆力で活写する傑作ロマン。
天才ヴァイオリニスト、パガニーニの半生を描いた映画。パガニーニの悪魔的な演奏は、イタリアでは忌避される雰囲気があったが、突然パガニーニの前に現れた実業家ウルバーニの手腕によって名をあげていくことになる。
デイヴィッド・ギャレットが名器「ストラディバリウス」で超絶技巧を駆使した演奏を繰り広げる。ロンドンの酒場やコンサートホールでのシーンがあまりに見事で引き込まれる。
ウルバーニにはメフィストフェレス風の趣きがあり、物語に奥行きを与えている。悪魔に魂を売り渡したと伝わるパガニーニの光と影を浮き彫りにしたドイツ映画。
パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト(通常盤DVD)
デヴィッド・ギャレット
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」第8回は、「赤ちゃんはまだか」。井伊家の跡継ぎ直親の妻しのは、懐妊の兆しがなく気に病んでいた。直親の幼なじみである次郎法師は子が授かるよう妙薬を手に入れようとするが、直親が次郎に頻繁に会うため、しのに逆恨みをされてしまう。
一見、女性のどろどろした争いになる昼ドラ的な内容かと思ったが、その実、跡継ぎ問題を通して戦国時代をリアルに描こうとした回であった。
次回は、歴史の荒波を小国が直にかぶることを予見させるタイトルである。期待したい。
グレン・グールドによる、ブラームスの間奏曲集。もともと、トラック10までに収められている、作品117-1から118-2 までの構成であったが、このCDでは、作品10のバラードと 作品79のラプソディが付け加えられた。
グールドの慈しむように弾く間奏曲が素晴らしい。ブラームス晩年の曲であり、静かに寄り添ってくれる優しさがある。 熟成されたワインのように、複雑な要素が一体となり、深い味わいと香りが醸し出される。
ブラームス:間奏曲集/4つのバラードより/2つのラプソディ
グレン・グールド
「心のこり」桃井かおり、「あなたならどうする」南野陽子、「天使の誘惑」常盤貴子など、なかにし礼作詞のヒット曲を13人の女優が歌うアルバム。
さすがに日本を代表する女優の表現は説得力があり、曲の歌詞から情景が自然と浮かび上がってくる。まるで一人芝居の舞台を見るかのような情感がある。多彩な曲がそれぞれ命を吹き込まれ、ドラマを奏でるアルバム。
なかにし礼と13人の女優たち
V.A.
社交ダンスの世界にのめりこんでいくサラリーマンを描いた「Shall we ダンス?」。周防正行監督による、1996年公開作品。
役所広司が社交ダンスに見せられていくボタン会社の経理課長として主演している。この映画は、草刈民代、柄本明、徳井優、草村礼子、森山周一郎、本木雅弘、竹中直人と錚々たる人々が演じ、個性的なダンスを披露している。
日本におけるハートフル・コメディの傑作。
ブロードウェイ・ミュージカル「アニー」を基にして1982年に製作されたミュージカル映画。主役をアイリーン・クインが演じ、見事に歌っている。監督は、名匠ジョン・ヒューストン。
大富豪ウォーバックスを、英国俳優アルバート・フィニーが演じている。シドニー・ルメット監督の「オリエント急行殺人事件」ではエキセントリックなポアロを演じていたが、今回はどっしりとした実業家として作品に厚みを加えている。
家族で楽しめるハートウオーミングな映画。
「プロデューサーズ」は、ブロードウェイのミュージカル業界を舞台にしたコメディ映画。
メル・ブルックス監督による、2005年の映画を見る。鬼才、メル・ブルックスによる突き抜けた笑いに満ちている。特に、「春の日のヒトラー」は圧巻。
伊丹十三監督の映画「スーパーの女」。宮本信子演じる主婦がスーパーを立て直す話。
伊丹監督らしく、スーパーの裏側も丁寧に描き、様々な要素を無理なく盛り込み、極上のエンターテイメントに仕上げている。
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」第7回は、「検地がやってきた」。今川家の検地に対応する井伊家の人々を描く。
「検地」という地味なテーマで、これだけの心理劇を作る手腕はなかなかのもの。検分役の岩松を木村祐一が演じ、良い味を出していた。
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