広中平祐 生きること学ぶこと
数学のノーベル賞とも言えるフィールズ賞を受賞した世界的数学者、広中平祐が語る人生論。父母のことや学者との交流などを、飾らない言葉で綴っている。数学の難問に立ち向かう中での様々な学者との出会いや受けた影響の記述は、特に示唆に富んでいる。
生きること学ぶこと (集英社文庫)
広中 平祐
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数学のノーベル賞とも言えるフィールズ賞を受賞した世界的数学者、広中平祐が語る人生論。父母のことや学者との交流などを、飾らない言葉で綴っている。数学の難問に立ち向かう中での様々な学者との出会いや受けた影響の記述は、特に示唆に富んでいる。
生きること学ぶこと (集英社文庫)
広中 平祐
中学時代にいじめを受け、自殺を図り、その後非行に走り、極道の妻になるまで転落を続けた著者が、弁護士となるまでに立ち直る軌跡を描いた「だから、あなたも生きぬいて」。そのCDブックを聴き、いたく感動を覚える。宮本信子の朗読が素晴しく、じっくりと聴き入ることができた。
著者を支えた養父の姿勢や言葉には、自然と頭が下がる。
貧困や周囲の無理解により、小中学校時代にまったく学習意欲をなくし、オール1であった筆者が立ち直るまでの軌跡を描いた「未来のきみが待つ場所へ」。中学校時代に掛け算九九すら言えなかった筆者は、アインシュタイン・ロマンに感銘を受け、多くの人々の支えで大学に進学し、高校の教員として活躍している。
周囲の理解と支援がいかに人を育てるかということを実感させられる。
大阪府の学校評価の取取組みについて、理論・政策・実践の三側面から描いた本。現在文部科学省が進めている学校評価の枠組みとは多少異なるが、学校評価を学校の改善に活かすという重要なスタンスは、繰り返し記されている。校長を中心としたリーダーシップの基、学校をより良くしようと展開された実践例は興味深かった。
学校評価を共に創る―学校・教委・大学のコラボレーション
長尾 彰夫 大脇 康弘 和佐 真宏
「これ以上のアダージョはあり得ない。完全に満足した。」
チェコの巨匠、ヴァーツラフ・ノイマンは、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団とマーラーの交響曲全集に取り組んでいた。75歳の誕生日を迎える一ヶ月前、ノイマンはこの時期には予定されていなかった第9番の録音をにわかに提案する。ノイマンの強い意志のもと、レコーディングは行われた。
それは、マーラーの音楽への愛着にあふれ、清澄で深い響きをもった稀有の演奏となった。ことに、最終楽章のアダージョはこの上なく美しい。ノイマンは、冒頭に記した言葉を残して、指揮台を後にした。レコーディングを終えた数日後、ノイマンはウィーンで逝去する。
心に染み入る、至高の名演。
マーラー:交響曲第9番
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 ノイマン(ヴァーツラフ)
将軍家茂亡き後の大奥は喪失感に覆われる。天璋院と和宮との対話をじっくりと描く回。長州側の動きがほとんど出てこないので、歴史のうねりが感じられない。
さぬきうどんをテーマにした、本広克行監督の映画「UDON]。ニューヨークでコメディアンを目指し、挫折して香川に戻る主人公をユースケ・サンタマリアが演じる。タウン誌の集団活劇を軸に、ほのかな恋愛、父子の確執、家族愛など、様々な要素が散りばめられている。「ブレードランナー」「フィールド・オブ・ドリームス」など映画へのオマージュも随所に入れられている。具がてんこ盛りの映画。
UDON
亀山千広 戸田山雅司
ブルックナー交響曲第2番、朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団演奏のCDを聴く。初期のブルックナーの交響曲はオーケストラの扱いがやや不器用で演奏が難しいと言われているが、さすがに朝比奈隆、悠然たる演奏で、この曲の美しさを存分に表出している。
ブルックナー:交響曲第2番(ハース版)
大阪フィルハーモニー交響楽団 ブルックナー 朝比奈隆
ドラマ「ガリレオ」で主人公の湯川博士を演じた福山雅治のアルバム。シンプルで爽やか。
SING A SONG
福山雅治
「お化け長屋」は、長屋の住人と威勢のいい借り手の兄いとの会話のテンポが小気味よい。人情噺の名作「子別れ」も折り目正しく演じられている。
柳家小三治の上・中・下を通した「子別れ」は、大長編であまりに印象が強かった。そのため、下のみの噺を聴くと、あっさりと終わる感を受ける。
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