ONE PIECE DVD
ONE PIECE のDVD第1巻を見る。テレビシリーズの第1話から第4話までが収録されている。作り手の意気込みが伝わってくる。
第1話は、ルフィという人物を紹介するための回で、キャラクターは原作と同じだが、ストーリーは大分工夫されていた。スピード感のある展開が小気味よかった。第2話、第3話は、剣豪ゾロとの出会い、モーガン大佐との対決、コビーの成長が、原作にほぼ忠実に描かれている。
ルフィの麦わら帽子にまつわる第4話は、本当に素晴らしく、いい作品に仕上げようという思いが伝わる回であった。原作の第1話にあたる赤髪のシャンクスと子供時代のルフィとの出会いを中心とし、原作の味わいを大事に作っていて、たいへん好感が持てた。
やはり、原作が素晴らしいものは、それを生かして映像化して欲しい。某大河ドラマのように、原作をぐちゃぐちゃにして良さを削ぎ落とすに留まらず、原作の冒涜に近いような創りにしてしまうことは避けてほしい。ほとんど投げやり脚本の「徳川慶喜」とか、トレンディドラマのようになってしまった「宮本武蔵」など、あまりにひどかった。「義経」も、家来が「マツケンサンバ」「電車男」「お笑いタレント」などであることは我慢するにしても、もう少し脚本がなんとかならないかと思うのだが…。
書くまいと思って、つい書いてしまった。ここでは良きものを紹介することをモットーとすべく努めているのだが…。書いてみて分かったが、悪い点を書くのは比較的楽である。しかし、良いものを紹介するのは、その作品に敬意をもって言葉を選ぶのでエネルギーがいる。悪い作品をけなすより、何倍もの手間がかかるのである。
ともかく、いろいろと思いをめぐらさせてくれるほど、ONE PIECE の初期のアニメーションは優れている。
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