福沢諭吉
「おもえば、福沢諭吉こそ、民主主義の光をかかげた、明治の大きなともしびでありました。」
息子の音読で、いつも感心するのは、伝記を書く人の文章のうまさだ。子ども向けであるから、できるだけやさしい言葉でわかりやすく書くことはもちろん、興味を惹きつつもその人のテーマをくっきりと浮き上がらせる内容にしなければならない。
本書では、勉強嫌い、いたずら好きだった諭吉の子ども時代から始め、好奇心の豊かさからおこる様々なエピソードを盛り込み、物事の本質をすくい取っていく諭吉の姿を興味深く描いている。
音読を聴いて心地よいリズムを感じた。心を動かす点で、「ペンは剣よりも強し」を体現した書。
福沢諭吉―ペンは剣よりも強し
高山 毅
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