ノイマン マーラー交響曲第9番
「これ以上のアダージョはあり得ない。完全に満足した。」
チェコの巨匠、ヴァーツラフ・ノイマンは、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団とマーラーの交響曲全集に取り組んでいた。75歳の誕生日を迎える一ヶ月前、ノイマンはこの時期には予定されていなかった第9番の録音をにわかに提案する。ノイマンの強い意志のもと、レコーディングは行われた。
それは、マーラーの音楽への愛着にあふれ、清澄で深い響きをもった稀有の演奏となった。ことに、最終楽章のアダージョはこの上なく美しい。ノイマンは、冒頭に記した言葉を残して、指揮台を後にした。レコーディングを終えた数日後、ノイマンはウィーンで逝去する。
心に染み入る、至高の名演。
マーラー:交響曲第9番
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 ノイマン(ヴァーツラフ)
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