尾瀬高等学校
秋の清澄な空気を感じながら、群馬県立尾瀬高等学校を訪れる。教室からの風景は、それ自体が学習対象である「自然」が眼前にせまっている。
尾瀬高等学校は、「自然との共生を図ることのできる人づくり」を目指した学校であり、普通科と自然環境学科で構成されている。特に、自然環境学科はフィールドワークを始めとする体験学習を重視し、体験したことを元に協議する活動が繰り返され、コミュニケーション能力・自己表現力をつけるカリキュラムが組まれている。
普通科においても、自然環境学科の取り組みによる生徒の伸びに刺激を受け、その手法を取り入れる試みがなされている。今回、数学の授業を参観したが、「学び合い」により、生徒が高度な課題に主体的に取り組む姿が見られた。積分の公式が成り立つ理由を、小グループで話し合い、教え合うことにより、全員が理解し、更にその公式を適用できる問題を教科書から見つける展開であった。
目標を明確にし、教師が支援する側にまわることで、生徒が深い理解を得られる授業であった。
自然環境棟という象徴的な施設がある。フィールドワークの前に説明をしたり、事後の発表をしたりするスペースだが、椅子だけで机がない。野外でもメモがとれるように訓練するためとのこと。
小中学生など、他からの見学や交流も頻繁にあるようだ。親しみやすいよう、剥製などが至る所に置いてある。博物館のような趣き。
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