女性5人によるアカペラ・グループ、アンサンブル・プラネタのCD「コラール」を聴く。「ヴォーカリーズ」「埴生の宿」「タンホイザー」などのクラシックやヨーロッパ民謡の名曲が、5人の声のみで鮮やかに表現されている。各声が楽器となり、精緻な模様を持った織物のように彩なされ、感動のある音楽が広がる。
コラール
アンサンブル・プラネタ
ギュンター・ヴァント指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるシューベルト「未完成」「ザ・グレート」のCDを聴く。ヴァントの悠然とした指揮が、ベルリン・フィルの洗練された響きと精妙なアンサンブルを際だたせ、密度の濃い演奏になっている。
シューベルト : 「未完成」&「ザ・グレート」
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト ヴァント(ギュンター)
NHK大河ドラマ「天地人」を惰性で見ている。「風林火山」の緊迫感も、「篤姫」の勢いもない。
第7回まで見たが、話は午前中のアニメ「ワン・ピース」より進みが遅くなっている。予算がないのだろうか、安易な演出が目立つ。母親を田中美佐子が好演している。しかし、その演技に頼りすぎており、肝心の直江兼続の描写がやや表面的にすぎる感じがする。
銭ゲバ第5話を見る。松山ケンイチは、第1話の無口なときが一番凄みがあった。登りつめていくに従って凄みが薄れていく感じがする。父親役の、椎名桔平のふてぶてしさがドラマを支えているように思う。
主人公が札束をばらまくシーンで群馬県庁が使われたのは、ちょっと気になる。
ホロヴィッツの円熟期に行われたカーネギー・ホール・ライヴを記録したCD。1枚目にシューマンの「花の曲」「ピアノ・ソナタ第3番」、2枚目にラフマニノフ、リスト、ショパン、ドビュッシーなどの小品が収録されている。
疾駆する音のきらめきで聴衆を魅了する様子が、臨場感たっぷりに伝わってくる。
ホロヴィッツ・カーネギー・ホールライヴ1975
ホロヴィッツ(ウラディミール)
七色の声を持つ中学生とロボットマニアの青年コンビが繰り広げる現代劇、黒田硫黄の漫画「セクシーボイスアンドロボ」。
名前から、オタク好みの漫画に思えるが、どうしてなかなか趣がある。人生の哀歓を、大胆な構図と心の襞に触れるストーリーで描く作品。黒田硫黄の人生観が集約された、ペーソスとこだわりが同居した不思議な世界観がある。
2002年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門受賞作品。
伊奈かっぺいが横浜アリーナで行ったライブのCDを聴く。自分史的な内容であるが、会場の反応がとにかく凄い。最初、聴いてるこちらはほとんど面白く感じず、会場のあまりに大げさなリアクションが異様に感じたが、トークが進むにつれてだんだん慣れてきた。日常のささいなことを、笑いに結晶させる技量に感心する。
桂三枝の創作落語「生中継・源平」「アメリカ人が家にやってきた」が収録されたCDを聴く。なかなかの熱演なのだが、今ひとつ面白くない。古典落語のように、幾代にもわたって練られ語り継がれてきた噺に比べると、底が浅く、表面的な笑いに終始しているように思える。気軽に楽しめる落語と、割り切ればいいのだろうが、からりとしたテーブル・ワインのようで、後に残る味わいは少ない。
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