橋爪功朗読 三国志 89
橋爪功が朗読する三国志89巻には、「王風万里」「鹿と魏太子」「出師の表」が収められている。
南蛮王孟獲は、孔明に捕らえられるが、その度に放される。心服するまでは、捕らえてもまた反乱を起こすとの孔明の考えからであるが、捕まえては放すとことが繰り返される展開に感嘆する。その数実に七度。「七縱七禽」により心服して蜀に従うという筋書きには感嘆する。
南の地を平定し、それほど時を経ずして孔明は魏を討つことを決意する。蜀の皇帝にその決意を表明したものが、「出師の表」である。満腔の忠誠と国家百年の計策を述べ、心血をそそいで書いた文には、自ずと頭が下がる。
三国志(九) 出師の巻 (新潮文庫)
吉川 英治
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