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おれは権現

 戦国時代を舞台にした司馬遼太郎の短編小説集「おれは権現」。福島正則、可児才蔵、花房助兵衛など、7名の武将を描く。
 最後の「けろりの道頓」は、武将というよりは地方の名士で、「道頓堀」に名を残す人物を造形していが、たいへん味わい深い。また、「信九郎物語」には、歴史を手堀りする司馬作品の魅力が凝縮されている。
 出だしから一気に作品世界に引きずり込み、個性的な生き様を意外な切り口で述べ、読後に余韻を残す。司馬遼太郎のストーリーテリングの見事さがどの作品にも息づいている。

新装版 おれは権現 (講談社文庫)
司馬 遼太郎
4062750643

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