ジョン・マーティン画集
古代神話や聖書をもとにしたジョン・マーティン(1789-1854)の画集には、壮大な世界が広がる。
天変地異を扱った作品が多く、スペクタキュラスな絵はハリウッド映画にも多大な影響を与えていると感じる。
とりわけ、「ベルシャザルの饗宴」はバビロニアの王都の壮麗さが遥かなる奥行きで表現され、なおかつ食器一つにいたるまで細密に描かれており、全体として見る者を圧する絵となっている。
ミルトンの「失楽園」を題材とした作品では、アダムとイヴの暮らす楽園の遠景に強く惹かれる。
波瀾の物語を現出させた圧巻の画集。
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