ゴールデンカムイ 5

 アニメ「ゴールデンカムイ」第5話は、「駆ける」。アシリパと白石は、捕らえられた杉元を救うために小樽の軍営に向かう。
 前半の小樽の街を舞台とした緊迫したアクションと、森でのアイヌの哲理を語る幻想的なシーンが好対照をなす回。

ゴールデンカムイ 第二巻(初回限定版)【Blu-ray】

ゴールデンカムイ 4

 アニメ「ゴールデンカムイ」第4話は、「死神」。
 アイヌの子どもたちの素朴な遊び、小樽のニシンそばなど、前半はほっこりとしたシーンであるが、後半は苛烈な描写となる。いつもながら実に密度が濃い。

ゴールデンカムイ 第一巻(初回限定版)【Blu-ray】

ゴールデンカムイ 3

 アニメ「ゴールデンカムイ」第3話は、「カムイモシㇼ」。いきなりウサギのチタタプ鍋。うまそう。しかし、オープニングの後には再び追われる展開に。
 アイヌの集落の描写がたいへん興味深い。動物や自然と共に生きる民の姿が巧みに語られる。
 メインの殺伐とした争奪戦と、グルメやアイヌのほっとするシーンがうまく織り上げられた回。

ゴールデンカムイ 第一巻(初回限定版)【Blu-ray】

ゴールデンカムイ 2

 アニメ「ゴールデンカムイ」第2話は、「のっぺら坊」。金塊の秘密を知った杉元たちは、多方面から狙われる。緊迫したシーンが続くが、その合間には食事のシーンがあり、グルメ番組の側面を持つ。今回はリスの料理。アニメでもうまそうに表現されている。
 北海道の大自然とアイヌの智恵、食の恵みが盛り込まれ、奥行きのあるエンターテイメントとなっている。

ゴールデンカムイ 第一巻(初回限定版)【Blu-ray】

ゴールデンカムイ 1

 日露戦争後の北海道を舞台に、秘蔵された金塊をめぐる壮大な物語「ゴールデンカムイ」。野田サトルによるコミックを、気鋭のアニメーション制作チーム、ジェノスタジオが手がける。
 第1話は、「ウェンカムイ」。北海道の自然の美しい描写に魅了される。この背景であれば、ずっと浸っていられると感じさせてくれた。しかし、それを味わう間もなくいきなり怒濤の展開になる。
 日露戦争後、友人との約束を果たすために北海道に渡った元陸軍兵「不死身の杉元」は、金塊の秘密を知った直後にヒグマに襲われる。アイヌの少女に救われ、二人は協力して金塊の謎に立ち向かっていく。
 ヒグマの重量感のある動きや透明感のある自然描写など、アニメの可能性を追究するスタッフの意気込みが伝わってくる。
 超弩級エンターテイメントに挑む野心的なアニメーション。 

ゴールデンカムイ 第一巻(初回限定版)【Blu-ray】

満潮に乗って

 アガサ・クリスティの推理小説「満潮に乗って」。大富豪が戦時中に亡くなり、遺産は嫁いだばかりの若い未亡人が相続することになった。富豪の財産に依存していた親族と、相続した未亡人と愛人との人間関係が錯綜する。
 名探偵エルキュール・ポアロが登場するシリーズのひとつであるが、「オリエント急行殺人事件」や「ABC殺人事件」ほど知名度がない作品。推理小説であるが、殺人事件はなかなか起こらない。それまで人間ドラマが展開されるが、これがなかなか面白い。
 後半から一気に話が進みここからはページをめくらずにはいられないほど引きつけられる。クリスティお得意のミスディレクションが円熟の域に達している。ラストのキレも良い。
 ポアロが登場するミステリーの隠れた傑作。

満潮に乗って (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

秘密機関

 アガサ・クリスティの長編2作目にして、トミーとタペンスが初めてコンビを組む「秘密機関」。
 ミステリーの女王の初期作品であるが、まるで少女が勢いにまかせて書いたようなミステリー小説である。はずむような筆運びで、話は実に都合良くとんとん拍子に進むのでライト・ノベルのようにスラスラと読める。
 初々しさにあふれた、ほほえましいスパイ・スリラー。

秘密機関 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

新美南吉童話選集 1

 新美南吉の童話「ごん狐」「牛をつないだ椿の木」「でんでんむしのかなしみ」を、岸田今日子が朗読したCD。「ごん狐」はあまりに有名であるが、岸田今日子の朗読で味わいが深まる。
 「牛をつないだ椿の木」は、当時の情景を偲ばせる。献身の美徳を実直に綴った作品。「でんでんむしのかなしみ」は短い中に思いが凝縮された掌編。
 素朴な中に抒情をたたえた作品集。

児童文学朗読CD集 新美南吉童話選集(1) [ 岸田今日子(朗読) ]

茄子 3

 茄子をモチーフに、人生の一コマを描く黒田硫黄の連作短編集「茄子」第3巻。富士山頂からインドまで、作者のイマジネーションの赴くままにストーリーが展開する。独特のタッチでさりげなく情感を浮かび上がらせる絵には、不思議な魅力がある。

茄子(3) アフタヌーンKC/黒田硫黄

茄子 2

 黒田硫黄による、ナスをモチーフにした連作短編「茄子」の第2巻。味のある筆づかいと、生き生きとした人物たちに魅了される。第1巻から引き続き登場するキャラクターには、ことに親近感をおぼえる。ビールの肴として焼き茄子が無性に食べたくなる。

茄子 2 / 黒田 硫黄 / 講談社 [コミック]

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon