太陽の黙示録(2)
太陽の黙示録第5巻からは、大震災に見舞われた日本がよりリアルに描かれる。
ビルが倒壊し、水没する東京、アメリカ主導で南の首都となる福岡、スラムと化す神戸、新興宗教の根城となる大阪梅田のスカイタワー、旧東京都庁グレイシティーと、舞台はめまぐるしく変わり、日本の変貌を緻密に描写する。
震災で崩壊し、北と南に分断された後の日本で生きる人々を通し、国家とは何かを突きつけてくる。
かわぐちかいじという人は、本当に頭のいい人だと思う。これほどのスケールと、緻密な構成、ダイナミックなストーリーで漫画を書ける人がいることに、日本の漫画文化の厚みを感じる。
太陽の黙示録 vol.5
かわぐち かいじ
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