小澤征爾 ブラームス交響曲第4番
ブラームスの音楽といえば、「渋い」、「枯れた」とよく形容される。しかし、小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラのブラームス交響曲第4番は、むしろ、みずみずしい音楽という印象を受けた。
第1楽章も、情緒よりもダイナミズムが勝っているように思えた。第2楽章の精妙なアンサンブルに裏打ちされた優美さもよい。第3楽章は、なぜか聴いていて妙にワクワクした。第4楽章は、冒頭から、ボワっと炎がわき上がるようで、枯淡の境地ではなく、内面の熱さを感じる演奏であった。
楽しめるブラームスといったら、言い過ぎであろうか。
併録されているハンガリー舞曲第5・6番が、おまけではなく、交響曲と同じような密度で演奏されていることに驚く。
ブラームス:交響曲第4番
小澤征爾 サイトウ・キネン・オーケストラ
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