ブラームス ピアノ協奏曲第1番
この長大なピアノ協奏曲を聴くと、ブラームスの天才ぶりがわかる。若干25歳の時に書き上げられた曲であるが、オーケストラの重厚な響きと高度な技法を要するピアノ・パートで構成され、すでに巨匠の晩年の作風を呈している。
ブラームスを世に送り出したロベルト・シューマン、生涯愛情の対象であったクララ・シューマンとの出会い、恋人アガーテとの破局。それらを綴る若きブラームスのアルバムであるかのように、この協奏曲はときに激しく、時に崇高な抒情をたたえる。
ポリーニのピアノ、アバド指揮、ベルリン・フィルによる演奏は、この大曲を格調高く歌い上げている。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
ポリーニ(マウリツィオ) アバド(クラウディオ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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