尾瀬国体
尾瀬国体の競技を秋篠宮が御覧になるので、そのための要員として参加する。朝6時半にゲレンデに集合し、打合せの後にコンバインドジャンプが行われる会場に移動する。
ジャンプ台の下に、ロイヤルボックスと呼ばれる木の小屋が設営してあった。競技御覧のための大きなガラス窓を念を入れて拭く。また、付近の雪面をならし、お迎えの準備をする。
10時半頃、パジェロを改造した雪上車が重厚なキャタピラを駆動させて登ってくる。そのそばに、人々が立ち入らないようにお願いする。ジャンプが終わった選手が戻る導線にあたるため、主には選手が直進しないよう制する役だが、まわりには選手以外に部員、観客、役員、報道陣、警察官など、大勢の人々でごったがえしており、制しきれるか少し不安になる。しかし、さすがに雪上車が見えると、一種緊張した雰囲気になり、皆自然と足を止めた。
お列雪上車が御到着と同時に、係が階段状の乗降台を車の出口にすばやくおき、すぐに直立不動の姿勢をとる。御髭をたくわえられた秋篠宮は、降りられると挨拶をなさりながらロイヤルボックスにお入りになられた。紀子さまは、ご懐妊のためお成りにはならなかった。秋篠宮に、知事や議長、村長、宮内庁職員などの御一行が続かれた。
競技を御覧の間、ロイヤルボックスのまわりには警察官がほぼ等間隔に取り巻いていた。自分も警察官と同じような服だったので、自分より前に出てロイヤルボックスに近づく人はほとんどいなかった。
雪上車に戻られ、御発なさる際にも、人々に注意をする役を果たした。約40分間の競技御覧だった。
後片付けをして、下に降りると、それほど体を使ったわけではないのに、疲労を感じた。昼食時にゲレンデで無料で振る舞われていた暖かいマイタケ汁が、ことのほか美味しかった。
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