加治隆介の議
安倍晋三内閣が発足した。安倍新首相から、若き総理大臣、官房長官経験者、加治隆介を思い出した。「課長 島耕作」の作者、弘兼憲史による漫画「加治隆介の議」の主人公である。
1991年4月から1998年11月にかけて執筆された作品であり、当時と内外の情勢の変化はあるが、今でも中身の濃さ、ストーリーの面白さは決して薄れていない。政治の世界をリアルに描いた漫画としては、随一の作品だろう。
昨年8月のブログにも書いたが、背景には、作者による政治や経済に関わる500人以上の人々へのインタビューがある。政調会長になった中川昭一や、民主党の小沢一郎にも、弘兼は連載当時にインタビューをしている。
『日本もそんなに捨てたもんじゃないぞという真実を伝えたいという思いが加治隆介になったのです。』と作者が述べているように、熱意ある多くの人々の思いがこの漫画に結実したとも言える。
加治隆介の語る言葉には、見識に立脚した現実を見据えた上での理想、凛とした潔さがあった。
志のある政治が実行されることを新内閣には切に望んでいる。
加治隆介の議 (1) 弘兼 憲史 |
加治隆介の議 (10) 弘兼 憲史 |
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