ドラマ のだめカンタービレ 最終回
ドラマ「のだめカンタービレ」がクリスマスの日に幕を閉じた。前半、のだめの実家、福岡県大川市でのエピソードでは、原作の家族がより個性的に再現されていた。母親役の宮崎美子が楽しそうに演じて光っていた。父親の岩松了、祖母の大方斐紗子もよい雰囲気であった。この家族だけでも、「寺内貫太郎一家」のようにひとつのドラマができそうだ。
後半、サントリーホールのコンサートでは、キャラクターの一人一人に台詞を与える、丁寧なドラマのフィナーレだった。
上野樹里は適役で、原作の雰囲気にぴったりであった。あれだけ多くの個性的なキャラクターを一人一人生かす脚本も、見事であった。何より、服部隆之のアレンジによる名曲の数々がドラマを存分に盛り上げ、クラシックのよさを味わうことができた。
ドラマの11回分では、季節的なこともあって取り上げられなかった長野での夏の音楽祭のエピソードは、「のだめカンタービレ~夏のスペシャル」のように放映されるのであろうか。
原作10巻からのヨーロッパを舞台とした物語はドラマ化されるのであろうか。
良い音楽のように、その世界にもっと浸っていたいと思えるドラマであった。
のだめカンタービレ (10)
二ノ宮 知子
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