カルロス・クライバー ベートーヴェン交響曲第7番
今年後半、ドラマでは「のだめカンタービレ」が話題になった。優れた原作を忠実に再現しつつ、音楽の魅力を前面に出して毎回楽しませてくれた。このドラマでクラシックへの関心が高まった人も多いのではないか。
また、元気で前向きなストーリーで、なにかと暗い話題の多かった日本に明るさを与えてくれた点も広く親しまれた一因では。
第1話で、ベートーヴェン交響曲第7番をバックに華やかなオープニングが始まったとき、その鮮やかさに驚きワクワクしたことは記憶に新しい。
ベートーヴェンの交響曲第7番については、カルロス・クライバー指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)による1983年の演奏が素晴らしかった。クライバーの流麗でスピード感溢れる指揮ぶりに圧倒され、その表現の豊かさにじっと見入ってしまった。コンセルトヘボウの演奏も、年季の入った楽器から醸される深みのある響きに魅了された。由緒あるオーケストラとスポーティな指揮が見事に融和し、高揚感のある演奏に出会えた。
この演奏のように、来年は前向きで推進力のある一年になってほしいと願っている。
交響曲第7番イ長調
クライバー(カルロス) ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
コメント