野口英世の生涯を描く、神山征二郎監督の映画「遠き落日」は、渡辺淳一の原作を2時間の映像にまとめた作品。
野口の故郷である猪苗代や、研究に勤しむ古き良きアメリカの雰囲気などは丁寧によく描けている。俳優も、母シカに三田佳子、英世を三上博史、恩師小林栄を仲代達矢などが熱演している。
しかし、野口の生涯を2時間にまとめたため、どうしても一つ一つのシーンが短くなってしまっている。英世と母シカとの交流が軸となっているが、やはり時間の制約のためか、いまひとつ深みに欠ける感じがある。
原作のエピソードのポイントは押さえてあるので、最後まで興味深く見られる作品ではある。
遠き落日
三田佳子 神山征二郎 三上博史
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