映画 どろろ
コワイもの見たさで鑑てしまった映画版の「どろろ」。
主人公の百鬼丸は、ドラマ「ブラック・ジャックによろしく」で研修医を好演した妻夫木聡 。その育ての親に、「ブラック・ジャックによろしく」で心臓外科医を演じた原田芳雄で、ここでも味のある演技を見せている。
ただ、わらぶき屋根の家の中が、ガラス容器が並べられてゴム製の管が這い回るマッド・サイエンティストの研究室みたいになっているのは、いくらなんでも違和感があった。確かに、手塚治虫の「火の鳥」でも、平安時代なのに電話で連絡するシーンがあったりする。しかし、シリアスな雰囲気で進むこの映画ではちょと…。一瞬、原田芳雄がお茶の水博士に見えた。
一流のクリエータが集うとこうなるのか。背景は大自然で開放的。妖怪の造形はどうも日本の妖怪というより、輸入されてきた雰囲気を感じるのだが。妖怪退治でワイヤーアクションバリバリはちょっと違うような…映画だから動きが派手でなくてはならないのだろう。まあ、舞台は日本とは言っていないのでよいのだろう。
多宝丸と鯖目は原作の雰囲気が良く出ていた。どろろの役についてはふれたくない。
要するに、日本版ロード・オブ・ザ・リングを作りたかったのだろう。原作が手塚作品と考えるからいけないのだな。
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