若林顕 ペトルーシュカ
1995年に、若林顕の弾くモーツァルトのピアノ協奏曲第26番「戴冠式」をコンサートで聴き、感銘を受けた。力みや誇張のないデリケートな演奏で、モーツァルトの良さをしみじみ味わったことが印象に残っている。
その後12年を経て「ペトルーシュカ」の演奏を含む若林顕のCDを聴き、その多彩な表現力に改めて感じ入った。 「ペトルーシュカ」より三章の色彩感溢れる音楽や「ラコッツィ行進曲」などのダイナミックさ、「バッハのチェンバロ協奏曲よりアリオーソ」やフォーレの「夢のあとに」の瞑想的な美しさなど、幅広くピアノの魅力を伝えてくれるトランスクリプションだ。
なお、本CDには収録されていないが、ドラマ「のだめカンタービレ」のエンディング「ラプソディ・イン・ブルー」のピアノは、若林顕が演奏している。
コメント