« 富士急ハイランド | メイン | 相手に「伝わる」話し方 »

驚異の小宇宙 人体 Vol.6「生命を守る~ミクロの戦士たち~」

 「免疫のビデオを見ようよ」と子どもが言う。なぜ免疫?話を聞いてみると、ニンテンドーDSでバイ菌どうしが戦うゲームをやって、体の中でバイ菌を攻撃する仕組み「免疫」に興味をもったらしい。やはりゲームからか。
 ともあれ、図書館で「驚異の小宇宙 人体」第6巻を借りて見る。1989年のNHKスペシャルで放映されたものである。
 実写とCGを交え、マクロファージやT細胞が連携して、細菌を攻撃する仕組みが分かりやすく解説されている。

 しかし、免疫のテーマは、単に異物の排除にとどまらない。免疫とは、自己と非自己を分ける営みである。もしも、免疫の機能が不全となり、自己を非自己と判断すれば、免疫細胞は自らの体を攻撃し始める。
 また、非自己を判断するT細胞を育てる「胸腺」という器官は、十代前半で最大となり、その後は急速に縮小する。それゆえ、歳をとるに従い、自己を判断する基準が弱まってくる。老化は、免疫機能の低下によって引き起こされる現象でもある。免疫は、世代交代を進めるために自らを攻撃し、死滅させていくためのプログラムでもあるようだ。
 「自己」と「非自己」、「寛容」と「拒絶」。免疫のシステムは、生命現象と社会現象とのアナロジーを提示している。

NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体 Vol.6「生命を守る~ミクロの戦士たち~」
久石譲 タモリ 小出五郎
B00008PTCA

コメント

コメントを投稿

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon