アファナシエフ ブラームス:後期ピアノ曲集
アファナシエフの弾く、ブラームス晩年のピアノソナタ、作品117、118、119。この珠玉の小品を、アファナシエフはゆったりとしたテンポで、一音一音を味わうように奏でる。
作品117は晩秋の木漏れ日のような抒情をたたえる。その繊細な旋律はたとえようもなく美しい。作品118の不安と安らぎが交錯する音楽は、いままでの人生を振り返るかのようである。最後の作品119は、諦観という言葉では片づけられない、様々なニュアンスを持っている。クララ・シューマンは、第1曲を「灰色の真珠」とよんだ。
117-1、117-2、118-2、118-5は、何度聴いてもため息が出る。
独白のような曲であるのに、静かに寄り添ってくれる。まさしくブラームス、至高の名盤。
ブラームス:後期ピアノ曲集
アファナシエフ(ヴァレリー) ブラームス
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