篤姫 50
NHK大河ドラマ「篤姫」が最終回を迎えた。宮崎あおいの明るくひたむきな演技が、ドラマの中心軸となっていた。ホームドラマの雰囲気を持ち、テンポよく場面を積み重ねる演出、幕末の複雑な要素をバッサリとまとめた分かりやすさが、見る側に心地よさを与えていた。
軽妙さを大事にしていたためか、重厚な役者はそれほど多く出てこなかったように思う。そのため、島津斉彬を演じる高橋英樹、勝海舟役の北大路欣也の存在感が際だっていた。
大奥という「家族」を支え、江戸を戦火から防ぐために、心をくだき役割を全うした篤姫の、生涯関わった人々との別れと安寧の時を静かに描く最終回であった。
今回の大河ドラマは、ホームページの充実ぶりが顕著。役者の思いはもとより、撮影スタッフや小道具の係など、それぞれの視点や工夫、苦心のほどが分かり興味深かった。樋口可南子が「役割を果たしなさい」と子供時代の篤姫に話す場面はこの物語のテーマを象徴していたが、ホームページでもドラマを支える人々の様々な「役割」が伝わってきた。
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