上杉謙信 (講談社 火の鳥伝記文庫)
戦国時代の中でも、ひときわ高潔な生涯を駆け抜けた上杉謙信の生涯を息子の朗読でたどる。
それは苦難の生涯であった。若くして長尾家を継いだものの、内輪もめは絶えず、領内の安寧を保つために腐心るす。宿敵武田信玄と何度も戦を交え、実力を持ちながら天下の覇権を得る機会をついに得なかった。周囲の国からの援軍要請によく答え、義を貫こうとする。学問を好むが、常に戦の渦中におかれ、人間不信に陥り毘沙門天を心の支えとする生涯。
そのストイックで一徹な生き様に、蒼天の白雲のような清明さを感じた。
上杉謙信 (講談社 火の鳥伝記文庫)
鈴木 俊平
コメント