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赤ひげ診療譚

 「医術がもっと進めば変ってくるかもしれない、だがそれでも、その個躰のもっている生命力を凌ぐことはできないだろう」

 山本周五郎「赤ひげ診療譚」は、江戸小石川養生所を舞台にした長編小説。
 貧しい民に診療を施す小石川養生所に不本意ながら配属された若き医員と、横柄な態度をとる医長「赤ひげ」。二人の関係を軸に、体や心を病んだ貧しい人々の様々なエピソードが連なり、物語は進んでいく。どの話も深い人間洞察に裏打ちされた哀歓に溢れ、心底感銘を受ける。
 円熟の筆と卓抜した物語で医療や教育の本質をあぶり出す名編。

赤ひげ診療譚 (新潮文庫)
4101134065

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