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プレイボール vol.3

 ちばあきお原作「プレイボール」をアニメ化した作品の、第4話・第5話は、夏の全国大会予選での谷口の活躍を描く。指を負傷した谷口を支える、キャプテンの田所の人柄が素晴しい。原作の持ち味を活かした、感動の第3巻。

プレイボール vol.3 [DVD]
清水恵蔵
B000AMFH1A

龍馬伝 2

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」第2回は、「大器晩成?」。堤防工事の差配役として悪戦苦闘する龍馬を、福山雅治が泥だらけになりながら、体を張って演じている。
 龍馬が後年、大仕事を成すようになるまでに成長する過程をしっかりと描きたいという、福田靖の思いが伝わる脚本であった。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」

白い人

 遠藤周作の芥川賞受賞作品「白い人」を、平幹二朗が朗読したCDを聴く。ナチスの侵攻前後のリヨンを舞台に、放蕩な父と敬虔なプロテスタントを母に持つ主人公の独白を通じて、悪意と神の存在との相克を描いた作品。
 CD3枚組で、3時間近い朗読であるが、一時も飽きることはなかった。重みのある声で、人の深奥に踏み込む作品世界を明確な輪郭を伴って語っている。

白い人 (新潮CD)
4108300807
白い人・黄色い人 (新潮文庫)
4101123012

三遊亭金馬 茶の湯 高田の馬場

 三遊亭金馬の豪放磊落な落語は、聴いていて気持ちがいい。テンポの良い調子と、人物を明確に演じ分ける語り。名人の粋を堪能できる。

NHK落語名人選(7) 三代目 三遊亭金馬 茶の湯・高田の馬場
三遊亭金馬(三代目)
B00005FMCG

松本清張 愛犬、足袋

 松本清張の短編小説「愛犬」「足袋」を、山崎努が朗読したCDを聴く。淡々とした語りだが、構成のしっかりとしたストーリーに引き込まれる。
 名優の朗読に、センスのないヘタな音楽はいらないと感じる。余分な音楽を付けず、ただただ朗読をじっくりと聴かせてほしい。

愛犬,足袋 (新潮CD)
4108300750

平野啓子 語りの世界 落葉樹

 平野啓子が語る「落葉樹」「ちっちゃな かみさん」を収録したCDを聴く。
 「落葉樹」は連城三紀彦の短編で、妻と愛人との遣り取りを激しく綴った作品。女性二人の心象を見事に語り分け、緊迫感の中にぐっと引き込まれる。
 「ちっちゃな かみさん」は、平岩弓枝の江戸向島を舞台とした人情話。しんみりと良い心持ちにさせてくれる。

平野啓子 語りの世界

ツェムリンスキー:叙情交響曲

 シノーポリ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるツェムリンスキーの叙情交響曲を聴く。マーラー「大地の歌」の雰囲気を持った作品だが、歌詞は、クリムトの絵画を彷彿させるウィーン世紀末の男女の愛をテーマとしている。

ツェムリンスキー:叙情交響曲
シノーポリ(ジュゼッペ)
B0000QWZXO

坂本龍一 グルッポ・ムジカーレ

 「ザ・ラスト・エンペラー」「メリー・クリスマス・Mr.ローレンス 」「サウザンド・ナイフス」など、坂本龍一による1978~1988年の作品からのベスト・アルバム。多彩な楽曲で、印象的なメロディとともに、それぞれの異世界に連れて行ってくれる。

グルッポ・ムジカーレ~ベスト
坂本龍一
B00004VPJQ

龍馬伝 1

 2010年のNHK大河ドラマは、福山雅治主演の「龍馬伝」。第1話は、土佐の階級制度「上士と下士」を全面に出し、龍馬の精神的土壌となった出来事を描く。
 「ガリレオ」「CHANGE」「HERO」など、数々のヒット作を手がけた福田靖が脚本を担当し、テンポの良い展開で飽きさせない。
 颯爽とした龍馬を中心に、こだわりの映像表現がなされ、初回から勢いを感じる。先の見えない不安のよぎる幕末の世相は、今の日本と重なる部分もある。勢いを持続して、観る者の心を潤すドラマにしてほしい。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」

龍馬伝 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233535

信長の野望 天下創世

 ブログの記事を一ヶ月もためてしまった。30ほど、記事をアップしなければならない。原因の一つは、「信長の野望 天下創世」。戦国時代の武将となり、全国制覇を目指すKOEIの名シミュレーション・ゲーム「信長の野望」の中でも、ゲーム・バランスが見事な作品。
 領地を開発し、武将の能力を高め、他の領地に攻め込んでいく。領地が徐々に賑やかになっていく様は、シム・シティのようであり、箱庭的な楽しみがある。他領を攻めるときのキャラクターの動きは、リアルな背景と相まって、臨場感溢れる合戦を演出している。
 登場する武将の数も半端でなく多い。また、各領地の武将はそれぞれ独自の動きをし、ターン(季節)ごとに変化を見せる。このパラメータの設定が絶妙で、ゲームとしての面白さを高めている。他の領主との外交、忍者を使った計略なども結構重要なファクターになっている。自由度の高さが、このゲームの魅力であり、背景にある蓄積された技術の凄さを感じさせる。洗練された美術も大人の鑑賞に堪えうる趣を持っている。
 いずれにしても、徹底してはまってしまう怖ろしいゲーム。おかげで、「一年の計は元旦にあり」は成されず、「計略が元旦にあり」になってしまった。

信長の野望 天下創世
B000IB13V6

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