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草枕

「木蓮の花許りなる空を瞻る」

 絵描きが逗留した温泉場での情景や、不思議な女性「那美」との出会いを通し、芸術論が語られる夏目漱石の小説「草枕」。漢語調の韻律のうちに、懇々と溢れ出る豊富な語彙に圧せられる。古今東西の文化を語る豊穣な文章と、軽妙でユーモラスな会話が対照的で、様々な心持ちにさせてくれる。
 ことに、情景描写が素晴しく、文が心に沁みる。絵画的趣きに満ちた名作。

草枕 (新潮文庫)
4101010099

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