碓氷峠
秋晴れの文化の日、碓氷峠に行く。群馬県側から峠の旧道を1kmほど進むと、碓氷湖が見える。人造湖であるが、紅葉に囲まれて趣がある。周囲1.2kmほどであり、遊歩道が整備されている。アーチ橋やトンネルなどが設けられ、往時の鉄道を偲ばせる雰囲気がある。
旧国鉄の線路跡に沿って、「アプトの道」遊歩道が整備されている。横川駅から始まり、めがね橋まで4.8kmの行程。車を碓氷湖の駐車場に停め、途中から行くこともできる。間には、レンガで作られた5本のトンネルがある。明治当時の技術力をしのばせる堅牢さと美しさがある。
遊歩道の最後のトンネルを抜けると、めがね橋に出る。長さ91m、高さ31m、使われたレンガは200万個を超える。明治25年に作られたその姿は圧巻。峠を行く蒸気機関車を支え続けた歴史の重みを感じる。明治職人の意気込みが伝わってくる。
「秋の夕日に 照る山もみじ」
唱歌「もみじ」の作詞者の高野辰之は、碓氷峠にある信越本線から紅葉を眺め、その美しさに惹かれて詞を作ったといわれている。廃線となった鉄道のまわりを、今も鮮やかな紅葉が彩っている。
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