芥川隆行が語る 名作シリーズ 姿三四郎
芥川隆行の語りによる「姿三四郎」のCDを聴く。何人もの柔術家の声色を語り分け、勝負に挑む男たちの物語を格調高く描く。紅一点の小夜を、平榮子が涼やかな声で語り華を添える。
芥川隆行の語りによる「姿三四郎」のCDを聴く。何人もの柔術家の声色を語り分け、勝負に挑む男たちの物語を格調高く描く。紅一点の小夜を、平榮子が涼やかな声で語り華を添える。
安土城の築城を描いた映画「火天の城」。宮大工を西田敏行、信長を椎名桔平が好演していた。城のコンペティションのシーンはたいへん興味深かった。ただ、説明の足りないシーンや唐突な編集が多すぎる感じがする。築城の技術的な部分を前面に出し、葛藤をもっとじっくり描いて欲しかった。
浅い恋愛話やアトラクション的なシーンを盛り込まなくては商業的に成功しないという強迫観念を捨てた方が良い作品ができるのでは。「火天の城」では名優も多く出演し、題材も良いので、技術的な苦闘と深みのある人間描写を貫けば誇れる日本映画になったと思う。
大河ドラマ「江」第27回は「秀勝の遺言」。夫が亡くなり、子どもを抱きたくないとのたまう江。これほど成長しない大河ドラマの主人公も珍しい。
戦国ドラマなのに、戦に行く男の矜持や当時の人々の生き様を否定するようなシーンばかりが目立つ。
年末のドラマ「坂の上の雲」がひたすら待ち遠しい。
東武動物公園に併設された、スーパープールに家族で行く。朝9時開園のところ、8時に着くが、すでに多くの人々が入場口の前でゲートが開くのを待っていた。。
パラソルシートを3000円で確保する。ボックス席で、テーブルにパラソルを据え付ける形。イスが3つとサマーベットが1つある。家族でゆったりとするには良い場所だ。流れるプールとウェーブプールの間の場所が良いようだ。気温が37度以上ありそうで、日陰がないとたいへんである。
しばらくすると、すでにプールサイドはテント村のようになっていた。サンシェードの合間をぬって移動する。流れるプールは人であふれ、芋を洗うよう。
ウェイブプールは開放感があるプール。1時間に15分ほど、波がおこる。なかなか本格的な波で、上下幅を子どもたちも楽しんでいた。
音楽に合わせて砲台から水が吹き出るアトラクションも行われ、水しぶきを浴びるのも爽快。
入園をしているので動物も自由にみられるのだが、体温を上回る気温であまりに暑くて見る気になれず、まっすぐ帰る。この日差しではどうせ動物もバテていることだろう。
たどり着いた家の中は蒸し風呂のようであった。もし家にいたら暑さのあまり子どもたちはマグロのようにころがっていただろうから、プールに行って正解だった。
ラーメンズの第17回公演「TOWER」は、黒を基調としたシンプルな舞台で独特な笑いが繰り広げられる。言葉遊びの面白さを追求した作品は、芸術の域にまで達している。特に「名は体を表す」では、一編の映画を見た後のような充実感があった。
ポリーニによる、ベートーヴェンの中期ピアノソナタ「テンペスト」「ワルトシュタイン」「告別」などのCDを聴く。透徹した響きをもつ真摯な演奏で、ベートーヴェンの良さを純度高く伝える。
ベートーヴェン:ピアノソナタ第17番「テンペスト」&第21番「ワルトシュタイン」&第25番&第26番「告別」
ポリーニ(マウリツィオ)
若かりし頃の石ノ森章太郎が書いた「マンガ家入門」。この分かりやすさと内容の濃さに、作者の才能がきらめいている。
特に、短編「龍神沼」の解説が素晴らしい。実際に少女漫画誌に掲載した作品を基にしているが、丁寧にプロットの作り方、キャラクターの造形、コマ割り、心理描写などが語られ、あたかも漫画の解説のためにあらかじめ書かれたかのようである。その完成度の高さ、表現技法の巧みさには感嘆を禁じ得ない。
巻末の膨大な作品リストを見ると、あらためて石ノ森章太郎の仕事の偉大さを思い知らされる。紛れもない天才であった。
石ノ森章太郎のマンガ家入門 (秋田文庫)
石ノ森 章太郎
戦後の漫画界をリードしてきた手塚治虫が、漫画創作のコツを語った著作「マンガの描き方」。絵を描くポイントから、アイデアの考え方、物語の構成まで、基本をあますところなく示している。
この著作で、どんどん漫画を書きなさいと言っているが、プロを目指すことに関しては、覚悟をしなさいと相当牽制をしている。手塚は何歳になっても若い漫画家をライバル視しており、強烈な敵愾心をもっていたことを思わせ興味深い。
伸びやかに書かれている感じがとても良く、手塚漫画の理解を深める読み物としてもたいへん楽しめる一冊。漫画クラブに入った小学5年生の次男が最後まで読んでくれることを期待している。
中村元による講演のCD「ブッダの言葉」を聴く。最古の仏典のひとつである「スッタニパータ」から重要な部分を解説する。たいへん分かりやすい言葉で、噛んで含めるような説明がなされている。紀元前数百年の昔に、現代でもそのまま通用する話が高い視座で記されていることに驚く。
一流の学者は、平易な言葉で本質を多くの人に伝える力があることを、まざまざと感じさせてくれる。
ブッダの言葉 (新潮CD 講演)
中村 元
「芽ばえ」「ふりむかないで」「別れの朝」…1972年、この年も歌謡界が輝いていた時代であった。歌詞も曲も素晴らしく、何度聞いても味わいがある。
「ハチのムサシは死んだのさ」「子連れ狼」「狂わせたいの」「虹をわたって」「同級生」、バラエティに富んだ歌は、時を越え、世代を越えて音楽の良さを伝え続ける。
続・青春歌年鑑 1972
オムニバス 布施明 森田健作 藤圭子 五木ひろし 内山田洋とクールファイブ 欧陽菲菲 石橋正次 三善英史 小柳ルミ子 天地真理
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