カンフー・パンダ2
ジャイアント・パンダが「伝説の戦士」に選ばれるという奇想天外なアニメ「カンフー・パンダ」の続編。子ども向きのアニメと侮るなかれ。中国文化をディテール豊かに再現した驚異の映像作品だ。
動きの見事さ、次々と繰り出されるアクション、鮮やかな色彩美、そして、心の琴線にふれるセリフの数々。それらが渾然一体となり、見る者の心をとらえて放さない。
「内なる平和!」は、子どもたちがパンダの人形で遊ぶ合い言葉になっている。
ジャイアント・パンダが「伝説の戦士」に選ばれるという奇想天外なアニメ「カンフー・パンダ」の続編。子ども向きのアニメと侮るなかれ。中国文化をディテール豊かに再現した驚異の映像作品だ。
動きの見事さ、次々と繰り出されるアクション、鮮やかな色彩美、そして、心の琴線にふれるセリフの数々。それらが渾然一体となり、見る者の心をとらえて放さない。
「内なる平和!」は、子どもたちがパンダの人形で遊ぶ合い言葉になっている。
「カンフー」と「パンダ」という、最も対極にあるものを組み合わせるディズニーの得意芸が、見事に成功した作品。練りに練った脚本と、研究し尽くされたキャラクターの動きで、その世界に最後まで引きずり込む。「柔よく剛を制す」を恐ろしいまでに体現した映画。
1856年、ニカラグアの大統領となり、独裁的な政治を行ったウィリアム・ウォーカーをモデルとした映画。痛烈な社会風刺を含んだブラック・コメディ。エド・ハリスがウォーカーをシャープに演じる。
アコースティック・ピアノによるスタイリッシュなモダン・ジャズ。肩の力を抜いて聴ける。
愛は面影の中に
レイチェルZ・トリオ
「この素晴らしき世界」(ルイ・アームストロング)、「明日があるさ」(東京ポップスカルテット)、「スター・ウォーズ」組曲~メイン・タイトル(ズービン・メータ,ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団) 、「太陽にほえろ!メインテーマ’01」(大野克夫バンド)など、明日への元気がでそうな曲を脈絡なく詰め込んだCD。演奏はどれもいい。
最後の「あしたのジョー」(尾藤イサオ)のハングリーさは貴重だとなんだか感じ入る。
tomorrow
カール・ミュンヒンガー オムニバス ラッセル・ワトソン リサ・ジェラード 尾藤イサオ
ホテルをモチーフにしたラーメンズの公演『CLASSIC』。いつもより、理屈が少なく肩の力を抜いて楽しめた。登場するキャラクターが特に際立つ公演。
信州白馬の八方尾根に家族で行く。朝7時半頃に着き、麓の八方駅からゴンドラリフトに乗る。約8分で標高1400mの兎平に着く。
ゴンドラを降りてすぐ、眼前に白馬三山が広がる。堅雪光る山々の偉容には圧倒される。兎平の湿原を見ながら、次のアルペンリフトの駅に向かう。更に2つのリフトを乗り継ぐ。
リフトは草原の上を滑るように進む。山の風に吹かれながら広やかな景色が楽しめ、たいへん心地よいひとときである。ゴンドラとリフトで、1000mもの標高差をわずか30分足らずで登ってしまうのだから、文明の利器のありがたさを感じる。
リフトを降りると、そこは1830mの高地。白馬三山がごく間近に見え、雲の沸き立つ山々の峻厳さと空の青さに感動する。
尾根伝いに作られた登山道を歩き、八方池を目指す。日差しは強いが、谷風が天然のクーラーのように吹き上げ涼やかである。途中には高山植物が多く見られ、盛夏だというのにまだ雪渓が残っている場所もある。
1時間半ほど歩き、八方池の見える場所に到着する。あいにく靄がかかっているが、2000mを超す高地に鏡のような水面が見渡せる。
池のほとりで、昼食をとる。それほど大きくはないが、清澄な水で透明度は高そうである。もしも靄がなければ、池は白馬連峰を映し雄大な景色が見られることだろう。
登りに比べ、下りはたいへん楽であるが足を痛めないように注意しながら歩を進める。リフト乗り場までわずなか時間で到達した印象。高地から一気に下がるリフトも大変に気持ちがよい。眼下に白馬の雄大な風景を見ながら降り、高揚感がある。
ゴンドラ乗り場のある兎平でアイスクリームを食べ小休止。テラスからは白馬の町並みが一望できる。ハンググライダーが次々と滑空する。気持ちよさそうだ。
休業中の食堂の2階で「畦地梅太郎展」が開かれていた。山の版画家、畦地梅太郎の作品が展示即売されている。無骨な気風とそこはかとない叙情がないまぜになり、魅力がある。子どもたちは絵はがきやマグネットプレートを買っていた。
ゴンドラを下り、麓に向かう。気温が変化するのを感じる。だいぶ上の方は靄が出てきたので、これから登っても景色はほとんど見えないだろう。山に登るのは、ちょっとした観光でも朝早くに限る。
車で数分のところにある白馬美術館を訪れる。着いた途端、雨が激しく降り始める。山の天気は変わりやすい。白と茶色を基調とした館内には、シャガールの版画が数多く飾られている。
入り口付近の小部屋でシャガールの作品を解説する映画が常時上映されている。短い映像だがシャガールの生涯と作品の特質がよくわかる。もっとも、家族は山に登った疲れがでたのか、暗がりでもあり心地よくなって半分くらいはうたたねをしていたようだ。
1973年に刊行され大ベストセラーとなった小松左京の「日本沈没」を、同年に制作、公開した映画。わずか4ヶ月の製作期間であるが、脚本、演技共に堂々たる日本映画である。
とぎれない緊迫感、名優の熱演で、最後まで引き込まれる。特に、首相としての苦悩を丹波哲郎が実によく演じていた。
マントル対流による沈没のメカニズムを解説する学者役に、東大教授であった竹内均がそのまま演じている。子どもはこのシーンを繰り返し見ていた。地球物理学への関心を高める映画としても価値があったのではないか。
日本沈没を予見する田所博士を、小林桂樹が捨て身の熱演をしており、印象に残る。小林桂樹は2010年9月に亡くなられたが、田所博士のような一途な演技は、現在の日本の映像界では大変貴重だとつくづく思う。
日本沈没 [DVD]
小松左京
2006年に公開された映画「日本沈没」は、1973年の映画に比べ特撮は力が入っているが、人間ドラマや緊迫感は遠く及ばない。何より、1973年版は丹波哲郎演じる首相をはじめ、為政者の苦悩が前面に出ていたが、2006年版はそれがあまりに希薄になっている。あくまで樋口真嗣監督によるエンターテイメント作品。
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