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愛される学校づくりフォーラム2012

Aigf12_01  「愛される学校づくりフォーラム2012」が、2月25日に、東京コンファレンスセンター・品川で行われる。そうそうたる授業名人や、多彩なパネラーの出演とあって、300名の定員はいっぱいとなり、参加を随分断ったとのこと。コンファレンスセンターの広い会議室は熱心な参加者でびっしりと埋まった。

 午前中は、「愛される学校づくり研究会」会長の玉置崇氏をコーディネーターとするパネルディスカッション。学校のお荷物と言われる学校ホームーページや学校評価に対し、10名のパネラーから実践紹介や方策について熱く討論された。打ち合わせをせず、玉置氏が次々とポイントをとらえてパネラーに話題をふり、鋭い突っ込みなどがあり、2時間のパネルディスカッションがあっという間であった。

 午後は、「授業名人が語る!斬る!ICT活用」として、若手教師の実践をビデオで視聴し、授業名人がコメントをする形で行われた。

Aigf12_03  算数では、小学校3年の「三角形」において、ICTと復唱法を併用した授業について、志水廣氏がコメント。前時に児童がたけひごで三角形を分けた体験を踏まえ、電子黒板で三角形を児童の意見をもとに移動して分類を進める活用法が示された。ソフトが工夫されており、三角形が自由に回転や反転ができ、分類のために三角形を移動した後にも影が残る点が評価された。

Aigf12_04  社会では、小学校3年でコンビニの物や人に着目させる授業であった。生徒がノリにノッている熱い授業であったが、ICTの活用では、コンビニ内部を自由に見せるソフトを使ったことが、逆に視点を動かしてしまうことに課題が残った。有田和正氏からは、「これだけは追求したいというものを鮮明に持つ」ことの重要さが指摘された。

 国語では、小学校6年生を対象に、谷川俊太郎の「うとてとこ」を教材とした授業が紹介された。ICTは鵜などの映像資料の提示や、基礎事項の確認に用いられた。
 野口芳宏氏からは、ICTで鵜を提示した時に、大きさ、鵜の性質、鵜飼いなどについて話をしたかという指摘があった。児童に豊かなイメージを与えるのであれば、写真でもできるという言葉には、ごもっともと思った。ICTで提示したことによって分からせた気に教師がなってしまう点は、充分に注意しなければならないと実感した。

 最後に、「授業名人と語るこれからの授業づくりとICT活用」と題し、堀田龍也氏をコーディネータとしてパネルディスカッションが行われた。授業名人3氏による含蓄のある話に、たいへん引き込まれた。授業に対する飽くなき探究があって初めてICTも生きてくることを実感させられた。
 授業名人の「じっと見て吟味」「たくさん見せてはダメ」「出し惜しみをする」という言葉、堀田氏の「ICTの万能感で見えなくするものがある」というまとめには、授業におけるICT活用の留意点が見事に集約されている。

愛される学校づくりフォーラム2012

愛される学校づくり研究会

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