« 2012年4月 | メイン | 2012年6月 »

小林賢太郎テレビ

 小林賢太郎が作る独特な笑いの世界をとらえたNHK番組のDVD「小林賢太郎テレビ」。
 創作の過程も収録されており、飽くなき笑いへの探求が垣間見られて興味深い。お題を与えられて3日間で創り上げた「解答」の見事さにうならされる。
 「腑に落ちない展」「ドラマを装飾してみる」など、そのセンスには爆笑の後に感動を覚えるほど。
 笑いを芸術にまで高めた作品の数々を堪能できるDVD。

小林賢太郎テレビ 1・2 DVD-BOX
B004GGSTD4

平清盛 20

NHK大河ドラマ「平清盛」第20回は、「前夜の決断」。源氏・平氏共に身内が2つに分かれて戦う「保元の乱」直前の様子を活写する。
 いままでこの回のためにストーリーがあったのかと思うほど、それぞれの登場人物が引き立っていた。
 人間関係の機微と骨太の物語が合致ており、 久しぶりに大河ドラマらしい話を見た感じがした。

NHK大河ドラマ「平清盛」

平 清盛 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233594

立川談志「二階ぞめき」「やかん」

 立川談志の落語「二階ぞめき」は、吉原の細部にわたるを畳みかけるように噺し、江戸の世界を現出させる。
 「やかん」は、自由奔放な語りで、ヤジを飛ばした観客に「帰れ」と怒鳴る場面が録音されている。その後の息つく間もない駄洒落の連続は、心意気を感じる見事な語りぶり。

立川談志プレミアム・ベスト 落語CD集「二階ぞめき」「やかん」
立川談志
B001D08ONQ

日本人の知らない日本語3

 日本語学校で学ぶ外人と奮闘する先生の姿を描くコミック「日本人の知らない日本語」。シリーズ第3弾となるが、そのパワーは衰えない。
 「敬語」や「キャラクターと言葉」など、章ごとにテーマを設け、日本語の難しさと奥深さを爆笑のうちに感じさてくれる。
 言葉を通して文化の相違を爽やかに描く好エッセイ、ひとまず完結。

日本人の知らない日本語3  祝! 卒業編
蛇蔵 海野凪子
4840143544

映画に毛が3本!

 「茄子」「セクシーボイスアンドロボ」などで知られる漫画家、黒田硫黄による映画レビュー本。1998年~2003年に公開された映画61本の批評が、黒田硫黄の漫画と共に記されている。
 独特の視点を持ったスパイスの利いたコメントと、おじさんゴコロをくすぐる絵柄で楽しませてくれる。触れられた映画をつい見たくなってしまうのは、根っからの映画ファンとしてのハートが伝わるためか。
 この本で、あらためて黒田漫画の魅力を実感。

映画に毛が3本! (KCピース)
黒田 硫黄
4063645274

父と暮せば

 井上ひさしの戯曲「父と暮らせば」は、原爆によって周囲の人を亡くした娘と父との対話で紡がれた感動の戯曲。朗読CDでは、すまけいと斉藤とも子の迫真の演技により、魂の叫びが深く胸を打つ。

刑事コロンボ 別れのワイン 野望の果て

 刑事コロンボ「別れのワイン」は、シリーズの中でも品格をもった名作。ドナルド・プレザンスがワインを愛する繊細さを持ちながら、大胆な殺人を決行する。ジュリー・ハリスなど人間関係の機微もよく描かれており、単なるミステリーではなくドラマとしての質も高い。
 「野望の果て」は、上院議員候補のトホホな犯罪。ラストのジャッキー・クーパーの表情が見物。

刑事コロンボ 完全版 Vol.10 [DVD]
B00079UDO2

逃走 藤沢周平

 藤沢周平の「逃走」を笹野高史が朗読したCDを聴く。泥棒家業の小間物屋を主人公にすえたユーモアのある作品だが、底にはしっとりとした叙情をたたえている。
 笹野高史の朗読は、ふわりと滑稽味を醸す絶妙の語り。

逃走 (新潮CD 山田洋次が選ぶ藤沢周平傑作選)
藤沢 周平
4108301579

平清盛 19

 NHK大河ドラマ「平清盛」第19回は、「鳥羽院の遺言」。保元の乱のきっかけとなる後白河天皇、崇徳上皇の確執が多面的に描かれる。朝廷側では、藤原信頼を塚地武雅が演じるなど、濃いキャラクターが次々登場する。源氏側では、為義・義朝父子の対立が決定的になり、緊迫感が高まる。対する平家パートは、ホーム・ドラマの雰囲気をまた保っており、主人公が一番のほほんとした様子。
 鳥羽法皇演じる三上博史は、鬱屈した複雑な思いを常に抱えた難しい役所を演じきり、役者魂を感じさせられた。井浦新は、崇徳上皇の孤影を見事に表出している。
 主人公以外のキャラクターが立ちまくる、赤塚不二夫漫画のような状態になっている。

NHK大河ドラマ「平清盛」

平 清盛 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233594

007 ゴールデンアイ

 「007 ゴールデンアイ」は、ジェームズ・ボンドをピアーズ・ブロスナンが初めて演じたシリーズ17作目。しばらく不人気が続いた007シリーズであったが、ブロスナンの若々しく粋な雰囲気が良く、アクション満載で見所の多い作品となり、人気が復活した。
 「カジノロワイヤル」からのダニエル・クレイグの暗鬱な雰囲気より、ウイットに富んだからりとしたボンドの魅力に溢れており、シリーズとしては「ゴールデンアイ」の路線が懐かしく思われる。

ゴールデンアイ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
B000O76YZE

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon