ペリーヌ物語 1
「ペリーヌ物語」は、世界名作劇場のシリーズとして、1978年に放送されたアニメーション。1月1日から12月31日までの全53話が制作され、世界名作劇場としては最長の作品。
1870年代、旅の途中、ボスニアで父をなくしたペリーヌは、母と共に当時珍しかった写真を撮る商売を続けながら、馬車でフランスを目指す。
原作は、フランス人作家エクトル・マロの『アン・ファミーユ』である。原作ではパリから話が始まるが、アニメーションでは17話にパリに入り、それまでの16話はオリジナルなストーリーである。
脚本は山田洋次監督の映画に関わった宮崎晃が手がけており、ペリーヌの旅をじっくりと描いている。例えば、第5話は、壊れた水樽を出会った老人に直してもらうという、ただそれだけの話なのであるが、それでもじっと見入ってしまう。
序盤のゆったりとしたエピソードは、主人公たちと旅をする気分を共有させてくれる。
地味ではあるが、「世界名作劇場」の中でも屈指の名作である。
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