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宇野誠一郎 作品集 Ⅰ

 『アニメのキャラクターというのは、絵そのものだけでは立体感を作り得ていない、不完全な存在なんです。だから、そこには言葉や動き、効果音などの、彼らに欠けた要素を補ってやる必要がある。アニメに音楽を付けるということは、いわば生命を吹き込むのにも等しい行為なんですよ。』

 「ふしぎなメルモ」「一休さん」など、印象に残るアニメ音楽を数多く作曲した宇野誠一郎。2枚の作品集に収められた曲からは、音楽への飽くなき探求が伝わってくる。
 「山ねずみロッキーチャック」「さるとびエッちゃん」のように、その曲はそこはかとない抒情に溢れており聴き手に印象を残すが、作曲者本人は解説書の中で物足りないと語っている。
 「W3」「悟空の大冒険」など、手塚治虫のアニメーションに関しては、実験精神が大いに発揮され、躍動感に満ちた魅力溢れる音楽が生み出された。
 「なぞなぞ」「まんがこども文庫」など、中山千夏、堀江美都子などの歌唱の魅力をうまく引き出している。
 色彩感あふれるその音楽は、時代を超えて聴き手を魅了する。

宇野誠一郎 作品集

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