昭和元禄落語心中 5
菊比古は鹿芝居に出演し、自らの芸風に気付いていく。芝居の描写が見事。石田彰の芸達者さが光る第五話。
菊比古は鹿芝居に出演し、自らの芸風に気付いていく。芝居の描写が見事。石田彰の芸達者さが光る第五話。
山寺宏一演じる助六の落語「夢金」が素晴らしい。芸人の意地を感じる。戦後間もない東京の風景も味わいがある。
菊比古の青春期が描かれる第三話。落語に精進しつつも戦争は恋も友情も引き裂いていく。戦争前後の落語界の状況を描く密度の濃い回。
NHK大河ドラマ「真田丸」第15話は、「秀吉」。大阪城で、真田信繁は千利休、大谷吉次など様々な人物に出会う。秀吉の天真爛漫な有様が描かれるが、時折見せる眼差しの底知れぬ鋭さにはっとさせられる。
脚本がブラッシュアップされ、一瞬たりとも見過ごせない密度である。その世界にひきこまれ、いつの間にか45分が過ぎていた。早く終わらないかと感じ時間が無駄になったと思ういつぞやのの大河とは真逆である。今回は本当に大河の醍醐味を与えてくれる。
昭和元禄落語心中、第2話では、家庭の事情で落語に弟子入りする菊彦と、天真爛漫な初彦が出会う。不慣れな落語の初高座を演じる石田彰、溌剌とした口演を見せる山寺宏一、いずれも素晴らしい。声優の芸がストレートに火花をちらす第二話。
雲田はるこのコミック「昭和元禄落語心中」をアニメ化した作品。落語に魅入られて強引に落語の名人に弟子入りするところから始まる物語。
落語の大名人、八雲を石田彰が演じる。話芸の世界を描くだけに、声優の力量が試される場面が多いが、見事に名人の貫禄を醸している。
声優を始め、スタッフが落語の世界に真剣勝負を挑む意欲作。
小松左京原作のCD「宇宙に逝く」。小松左京自信がスタッフに様々な要求をし、宇宙の広がり、宇宙での人間の孤独を表現した。横田年昭の音楽が深宇宙を表現する。活字を越えて飛翔するサウンド・ノヴェル。
宇宙に逝く
小松左京
高嶋さちこが演奏するヴァイオリン曲集。斬新なアレンジの「G線上のアリア」から始まり、「ニューシネマ・パラダイス」「ルパン三世」「ひまわり」「さとうきび畑」など、耳に馴染んだ曲が多く収録されている。
透明感のある、たおやかなヴァイオリンの音色が心地良い。
スウィング・クラリネット奏者、鈴木章治のベスト・アルバム。クラリネットのやわらかな音色が、見事なスコアで引き立つ。
「鈴懸の径」は何度聴いても素晴らしい。「恋人よ我に帰れ」の熱きプレイには引き込まれる。日本のモダン・ジャズの良さを伝える名演集。
柳家喬太郎の落語「アナザーサイド」シリーズ第4弾は、小泉八雲の怪談に題をもとめた作品集。
「梅津忠兵衛」は、奇譚ではあるがどこかほのぼのとした味わい。「猫屏風」は、情景描写が見事で、ざわざわとした怖さを感じさせられた。「雉子政談」は、喬太郎のダイナミズムが見事に表現された快作。後半の鬼気迫る演技は、聴いていても鳥肌がたつほど凄みがある。
落語の新たな魅力を放つ鮮やかな三席。
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