マルサの女
脱税を取り締まる査察官の活躍を描く「マルサの女」。伊丹十三監督による1987年公開の映画。脱税者と査察官とのやりとりが、時にコミカルに、時にシニカルに描かれる。
伊丹監督の切り口が見事で、様々な脱税のテクニックやシチュエーションを惜しみなく映像化している。テンポ良い構成と独特のカメラワークで最後まで見る者を惹き付ける。
宮本信子演じる査察官と、山崎努演じる経営者との対決場面が見事。本多俊之による変拍子のテーマ曲も印象に残る。
税務署職員、査察官という地味な職業を前面に出し、税金という普通は一顧だにされないテーマをスタイリッシュなエンターテイメントに仕上げ、日本映画に一石を投じた作品。
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