電撃! ブタのヒヅメ大作戦
「親っていうのは、子どものためなら何だってできるのよ。」
劇場版クレヨンしんちゃんの第6作「電撃! ブタのヒヅメ大作戦」。鬼才、原恵一の手腕が遺憾なく発揮されている。007ばりのリアルなアクションシーン、壮大なSF、家族愛など、これでもかというほど豊富な要素が盛り込まれたエンターテイメントになっている。
クレヨンしんちゃんならではの親しみやすい絵柄や、少々下品なジョーク、ボケた会話があるが、それを凌駕する緻密な設定、背景や武器など作画へのこだわり、ストーリーの見事さがある。シリアスで重い内容がギャグと融和することにより、絶妙の味を作り出している。
お色気役の三石琴乃、エージェント筋肉の玄田哲章など、声優陣も豪華で会話で楽しませてくれる。何より、ぶりぶりざえもん役の塩沢兼人の声が、ラストの哲学的なエピソードと共に印象に残る。
創造力に溢れた、何度見ても素晴らしい映画。
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