昭和ちびっこ未来画報
昔の少年誌には、見開きで未来を予想する絵がよく載っていた。空中を浮遊する車であふれた都市や、海中都市の様子など、未来をリアルに描き、子どもたちの想像力をかき立てた。
小松崎茂、伊藤展安など画伯の絵には説得力が感じられた。
中には、高速道路でスピード違反をする車を排除するロボット、手紙をロケットで外国に運ぶ郵便システムなど、奇妙な描写もあるが、ツッコミどころのあるパノラマを大まじめに作っていた。
どのページをみてもほほえましくも楽しい本であり、夢がある時代の良さを感じさせてくれる。当時の想像力の産物が実現したものもあるが、来なかった未来も多い。
現在の子どもたちは未来にどんなイメージを持っているのだろうかと、ふと考えさせられる。
夢のあった、わくわくした時代の空気を感じる貴重な本。
昭和ちびっこ未来画報
初見 健一
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