オリエント急行殺人事件
これもアガサ・クリスティーの名作中の名作。中学生の頃、読もうと思っていたら、同じクラスの女子から「犯人は……だよね。」と言われてしまった。そのため、残念ながら読む気がなくなってしまった。
成人になって読むと、実によくできたミステリーだと感心する。トリックの連鎖、ミスディレクション、会話の巧みさ、そして、人間関係の妙。あらゆる要素が詰め込まれ、濃密なミステリーとなっている。
ちょうど1974年、シドニー・ルメット監督が映画化した時期に書店で本書を手に取った。そのまま買ってすぐに読んでいればと思う。もっとも、クリスティー作品の魅力は単なる犯人さがしではなく、プロットの妙。その手腕が遺憾なく発揮された名編。
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