幸福について (まんが学術文庫)
ショーペンハウアーの「幸福について」を基にした漫画。しかし、アフォリズムに満ちた書を単に表現しただけでなく、ショーペンハウアーの生い立ちをもストーリーに盛り込み、極めて興味深く読める。気がついたら、書の中に引き込まれていた。
単に書に内容を羅列するのではなく、登場人物のホンネをはさみながら描かれているので、説得力がある。背景の絵も素晴らしく、当時のドイツの雰囲気が伝わってくる。漫画というのはすごいメディアだとあらためて感じさせてくれる。
哲学への扉をひらく、見事な構成の漫画。
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