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ベートーヴェンピアノ協奏曲第3番

 「アファナシエフ・プレイズ・エンペラー!」のCDは、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番の演奏も収められている。第3番は、その曲調が様々な思索を巡らすアファナシエフの演奏スタイルに合っているようで、変化に富んだ楽しめる演奏だった。

プレイズ・エンペラー!
アファナシエフ(ヴァレリー) スダーン(ユベール)

アファナシエフ プレイズ・エンペラー

 アファナシエフのピアノによる、ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番のCDを聴く。ユベール・スダーン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団演奏。
 まさしく、エンペラーと呼ぶにふさわしい絢爛豪華な曲だが、この演奏は、ちょっと様相が違った。第1楽章で最初の和音が鳴ったときは、おおっベートーヴェン!ピアノの音も良い!と期待した。しばらくはゴキゲンで聴けたのだが、しばらくしてテンポがどうもいつもと違う感じ。早くなったり遅くなったりと、ブレがあるのだ。かといって、それが不快というのではなく、ピアノは強靱なタッチで一音一音が明瞭、何か強力な意思を感じる。
 第2楽章はいよいよ思索的になり、クリアでよく響くピアノなのだが、どこか孤独な雰囲気を漂わせている。
 第3楽章のピアノの奔放さは、奏者と作曲家との間の談論風発なのだろうか。少なくとも、聴衆との対話ではないと感じた。
 孤高の芸術家と絢爛たる協奏曲との組合せは、聴いている自分のアンビバレンスを映すようであり、不思議な後味を残す演奏だった。

プレイズ・エンペラー!
アファナシエフ(ヴァレリー) スダーン(ユベール)

HOTEI ALL TIME SUPER BEST

 布袋寅泰の才能にあらためてしびれる。

ALL TIME SUPER BEST

てつどうの歌 ~鉄道唱歌/銀河鉄道999~

 「鉄道唱歌」「汽車ぽっぽ」「僕は特急の機関士で」「修学旅行」「寝台列車」「新幹線でゴー!ゴ・ゴー!」など、鉄道に関わる歌を集めたCD。
 ゴダイゴの銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)が最後に収められているが、この歌の前向きさは、列車の高揚感と無縁でないことを改めて感じさせてくれた。

ディズニー・ジャパニーズ・アーティスト・ベスト

「Sugar Rush」AKB48、「小さな世界」倖田來未&Heartsdales、「シー・オブ・ドリームス」MISIA、「好きにならずにいられない」三浦大知、「星に願いを」矢沢永吉など、日本人アーティストが歌うディズニーの曲を集めたCD。
 どの曲もクオリティが高く、独特の感興がある。

トロン

 ディズニー最初のCG映画は1982年公開の「トロン(TRON)」である。公開当時、大学生であったが、CGに興味を持っていたので映画館へ見に行った記憶がある。ネットワークの世界に生きる悪の組織を倒すという話だったようだ。肝心のCGの部分は、当時でもそれほどインパクトを感じなかったように思う。バイクのような乗り物に変身して疾駆するCGが有名なシーンだったようだ。CGを画面全体で使うエポックメイキング的な作品なのだろうが、実写とCGがあまりに分離していたような印象が強い。ディズニーが表現の試行錯誤をした史跡的な作品か。でも、今見ると意外と興味深いかもしれない。

トロン
ジェフ・ブリッジズ スティーブン・リズバーガー ブルース・ボックスレイトナー

少年と犬

 馳星周の小説「少年と犬」は、一匹の犬をめぐる人々を描く連作短編小説。
 「不夜城」などのアンダーグラウンドな舞台を多く手がけていた著者の新作が、あまりにストレートなタイトルで意外に感じる。しかし、本作も苦みを持ち味とした作品であった。
 苦悩する人々に寄り添いつつ、自らの意思を明確にもち凜然と佇む犬の姿に感銘をうける。第163回 直木賞受賞作品。

岩崎宏美 Dear Friends

 「恋におちて」「時代」「あなたの心に」「ブルー」「夢」「止まった時計」「誰もいない海」「見上げてごらん夜の星を」など、岩崎宏美が、関わった人々の楽曲を感謝と敬意をこめて歌うカヴァー集。
 抜群の表現力で温かく包み込まれるように歌われる名曲の数々で、この上ない心地よさを与えてくれるアルバム。

Dear Friends
湯川れい子 岩崎宏美 塩谷哲 北山修 古川昌義 中島みゆき 西脇辰弥 中山千夏 佐藤竹善 BEGIN 渡辺真知子

わが名はキケロ

 第二次世界大戦中のトルコで、ナチスドイツ、大英帝国、トルコ共和国の三つ巴の状況でスパイ活動を行ったキケロを描いた映画。
 ヒトラー、チャーチルなどが実名で登場し、歴史の断片が鮮烈に刻まれる。
 緊迫感のみなぎる秀逸なスパイ映画。

わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ(字幕版)

提督の艦隊

 「提督の艦隊」は、2015年公開のオランダ映画。17世紀、英蘭戦争の頃のミヒール・デ・ロイテルを描いた映画。当時の海戦も描かれ興味深い。
 オランダ黄金期をリアリティあふれる映像で重層的に描く貴重な歴史映画。

提督の艦隊

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