Dr.STONE 9

 「降りてきたぜ、電気の神が。」
 「人類は科学で、夜に勝ったんだよ。」

 アニメ「Dr.STONE」第9話は「この手に科学の灯を」。千空たちは雷を用いて磁石を作り、発電を試みる。
 電気と電球という人類の偉大な発見・発明を再現した感動的な回。その絶妙なシチュエーションの設定に、つくづく感服する。

この手に科学の灯を

Dr.STONE 8

 「俺らは神様でも天才でもねえ。一歩ずつ一歩ずつ、地べた這いずり回って作ってくんだよ。」

 アニメ「Dr.STONE」第8話は「STONE ROAD」。天空は、万能薬、サルファ剤に向かう科学のロードマップを示す。これが実に素晴らしい。
 そして、天然の食材からラーメンを作る。無から有を生み出す術に関心していると、あっという間に回が終わってしまった。
 科学の手法を極めて具体的に分かりやすく示した充実の回。

STONE ROAD

Dr.STONE 7

 「人類の200万年は今、全部、俺のここにある。」

 アニメ「Dr.STONE」第7話は「200万年の在処」。司に樹木で動きを止められたコハクは、千空により助けられる。千空を案内した村には、自ら科学素材を集めた男、クロムがいた。
 クロムの操る「幻術」は、千空にとっては「科学教室」の枠を出ないものであったが、そのやりとりが実に面白い。科学の楽しさを存分に伝える、新たな展開が始まる回。

200万年の在処

Dr.STONE 6

 「どんなに石化がファンタジーだろうがな、科学の基礎だけは絶対に揺るがねえ。」

 アニメ「Dr.STONE」第6話は「石の世界の二つの国」。大樹は、千空の蘇生を試みる。一方、千空を葬ったと信じる司の前に人影が現れる。
 千空が定量的な台詞をはきながら滑車を作るシーンが素晴らしい。問題解決に向かって地道に突き進む姿勢に感銘を覚える。

石の世界の二つの国

Dr.STONE 5

 「宇宙に行けるだけの科学文明、俺が一から築いてやるよ。」

 アニメ「Dr.STONE」第5話は「STONE WORLD THE BEGINNING」。天空が石化を解き、科学文明の存在しない世界に起き上がったときを描く。一から地道に人類の進化の過程をたどる、濃密なカットバックの回。

STONE WORLD THE BEGINNING

Dr.STONE 4

 「どっちをとる。安全か、未来か。」

 アニメ「Dr.STONE」第4話は「狼煙をあげろ」。火薬の原料、硫黄を求めて箱根に向かった千空たちは、爆発で煙を登らせてしまう。その煙は、他の狼煙を呼び起こした。
 火薬クッキングなど、科学の解説をしながら緊迫感のある展開が続く。急迫の第4話。

狼煙をあげろ

Dr.STONE 2

 「このストーン・ワールドじゃ食物連鎖の頂点は、もう人間サマじゃねえってことだ。」
 「炭酸カルシウムほどそそるもんはねえ。4つも死ぬほど重要な使い道がある。」

 アニメ「Dr.STONE」第2話は「KING OF THE STONE WORLD」。大地と千空を、闊歩していた猛獣が襲う。霊長類最強の高校生の石化を解いて難を逃れようとするが…。

 第2話にして、科学と武力の問題が現れる。この物語の奥深さが伝わってくる回。

KING OF THE STONE WORLD

Dr.STONE 1

「人類が石の時代から近代文明まで200万年。そこを一気に駆け上がる。」
「偶然には必ず合理的な理由がある。」
「だから仮説と実験繰り返してんだろうが。地道なもんだ科学は。」
「科学では分からないこともある、じゃねえ。分からねえことにルールを探す。そのクッソ地道な努力を科学って呼んでるだけだ。」

 全人類が石化した後の世界を描くアニメ「Dr.STONE」。稲垣理一郎原作、Boichi作画によるコミックを基にしている。
 第1話は「STONE WORLD」。突然人類が石化してから3700万年後、目覚めた高校生、大樹は原始の大地をさまよい、親友の千空に出会う。千空は科学の知識により石化を解く実験を繰り返していた。
 科学を駆使して一から生活基盤を作り上げていく様は圧巻。科学に対する姿勢を述べる千空の台詞が端的で本質を突いている。地道な営みが科学の歴史を作り上げ、生活を豊かにしていったことを改めて実感させてくれる。
 科学の素晴らしさを巧みなストーリーで見事に表現した、SFアニメの大傑作。

STONE WORLD

東京メトロポリタン・ブラス・クインテットPlaysすぎやまこういち・ソングス

 ドラゴンクエストでゲーム音楽の世界を革命的に広げたすぎやまこういち氏。ゲーム音楽はその功績のほんの一部であり、数々の名曲を世に送り出した。その一端を見事に伝えているCDが、「東京メトロポリタン・ブラス・クインテットPlaysすぎやまこういち・ソングス」。

 氏はフジテレビのディレクターとして、「ザ・ヒットパレード」を企画し、低予算のため自らも音楽を数多く手がける。「ザ・ヒットパレードのテーマ曲」は、初期の作品だが、明朗で高揚感があり、その後の音楽を象徴している。
 「亜麻色の髪の乙女」は、ドビュッシーの音楽を換骨奪胎して見事な旋律美と叙情を生み出している。
 「君だけに愛を」「花の首飾り」「学生街の喫茶店」など、フォーク・ソングにもクラシックをベースにした品格がある。「ローマの雨」「恋のフーガ」など、ザ・ピーナッツの歌にも名曲が多い。
 東京メトロポリタン・ブラス・クインテットの演奏では、これらの旋律美を金管楽器のやわらかい音色で表現し、古雅な趣すら感じさせてくれる。

 アニメにおいても作曲で活躍した。ことに素晴らしいのは、「伝説巨神イデオン」の音楽である。異世界にいやおうなく突き進んでいく若者たちを象徴するオープニングの曲も見事。なにより、エンディングの「コスモスに君と」は、アニメ音楽で最も美しい曲のひとつと思っている。
 「帰ってきたウルトラマン」の主題歌は朝日にきらめくような素晴らしさ。ああ、帰ってきたんだという安堵感と高揚感で、真に勇気と希望を与えてくれる。

 すぎやまこういち氏は2021年9月30日に逝去されてしまったが、生み出された音楽は、その豊かによってずっと心を支えてくれる。 

東京メトロポリタン・ブラス・クインテットPlaysすぎやまこういち・ソングス

アニメ・ミーツ・ジャズ

 「アルプスの少女ハイジ」「サザエさん」「ドラえもん」など、アニメの名曲がジャズで奏されるCD。  原曲の良さを生かしながら、変化に富んだおしゃれな雰囲気を味わえる。もたれない加減のアレンジが良い。セッションの楽しさが伝わってくるアルバム。

ANIME meets JAZZ

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