バララッシュ 2

 福島聡氏のコミック「バララッシュ」、第1巻でアニメ作品に惹かれた高校生2人が、第2巻ではアニメーションスタジオに就職する。そこで見た現実は…。
 実に面白い!色指定の女史からの難題、演出家の勉強会、鬼才との出会いなど、躍動感あふれる筆致とストーリーは魅力に満ちている。
 アニメーションの道を突き進む若者たちを、圧倒的な画力で活写する傑作コミック。

バララッシュ 2巻 (ハルタコミックス) [ 福島 聡 ]

バララッシュ 1

 福島聡氏に、取材協力のお礼として「バララッシュ」の第1巻を寄贈いただく(2018年7月)。見てまわられた場所が、見事に漫画の背景として表現され、その画力にあらためて感嘆する。
 1987年、アニメをこよなく愛する高校生山口は、抜群の絵の才能をもつ宇部と出会う。「風の谷のナウシカ」「機動戦士ガンダム」「王立宇宙軍オネアミスの翼」「うる星やつら2」など、映画・テレビアニメを共に鑑賞し、やがて二人はアニメ制作のプロの道を歩み始める。
 アニメの傑作が次々と誕生した1980年代を舞台に、夢に向かって進む男たちを描く王道の青春漫画。

バララッシュ 1巻 (ハルタコミックス) [ 福島 聡 ]

アイアンマン

 天才発明家にして軍事産業の社長が、パワードスーツに身を包み、悪と対決する「アイアンマン」。
 徹頭徹尾素晴らしい。まず、アフガニスタンのテロ組織に捕まり、やむなくパワードスーツを開発するという冒頭のシークエンスが興味深い。その後のサイエンティフィックな描写も実に緻密で楽しめる。
 科学万能主義のアメリカならではの発想に貫かれた快作。

アイアンマン(字幕版)

ベスト・オブ・スター・ウォーズ

 ジョン・ウィリアムズ自身の指揮により、1990年に新録音された『スター・ウォーズ』の『エピソード4 新たなる希望』『エピソード5 帝国の逆襲』『エピソード6 ジェダイの復活』からの楽曲ベスト。
 スペース・オペラにふさわしい壮大な音楽。クラシックをベースにした格調高さが映画に大きく寄与していることがわかる。

ベスト・オブ・スター・ウォーズ [ ジョン・ウィリアムズ(指揮者) ]

ボーダーライン

 アメリカとメキシコ国境での麻薬組織と当局との対立を描いた映画「ボーダーライン」。FBI捜査官ケイト(エミリー・ブラント)は、麻薬組織を壊滅する特殊部隊に編入されるが、その現場は底知れぬ闇をもった無法地帯であった。
 ひりつくような映像と焦燥感をあおる音楽で、圧倒的な緊迫感を醸し出している。ベニチオ・デル・トロ演じる捜査官が強烈な存在感を示す。
 麻薬カルテルと対峙する非情な現場を描いたクライム・サスペンス。  

ボーダーライン[ エミリー・ブラント ]

ラ・ラ・ランド

 俳優志望の女性とピアニストの男性との恋愛を描いたミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」。デイミアン・チャゼル監督は、「セッション」の成功をうけて長年あたためていたこの映画を制作し、2016年に公開することができた。
 優れた音楽と、華やかな色彩に彩られたダンスシーン、切ないストーリーで作品世界に引き込まれていく。
 現代社会の様々なピースを盛り込みつつ、数々の名画のオマージュともなっているロマンティック・ミュージカル。

ラ・ラ・ランド(字幕版)

エアポート’77/バミューダからの脱出

 「エアポート’77」は、海中に墜落した航空機をめぐるパニック映画。水中の機内での人間模様が描かれる。後半の海軍による救出劇が見どころ。 

エアポート’77/バミューダからの脱出 [DVD]

エアポート'75

 「大空港」の流れを汲む航空映画「エアポート'75」。自家用機がコックピットに衝突し、ジャンボジェット機は墜落の危機にさらされる。操縦士を失った乗客の命運は、一人の客室乗務員の行動にかかっていた…。
  閉鎖された極限状況で、人々の人間模様は一層濃密になる。また、上空の撮影が見事であり、スリリングな展開とあいまって画面から目が離せなくなる。
 シリーズの中でも最高傑作と言われるパニック巨編。

エアポート'75 [ チャールトン・ヘストン ]

ベイマックス

 ディズニー映画だが、子ども向けとあなどることなかれ。オタッキーの心をくすぐる、かなりマニアックなCGアニメーションである。日本の特撮やアニメへのオマージュも至る所に散りばめられている。
 美術的には、都市の情景が素晴らしい。東京とサンフランシスコを混ぜ合わせたような描写には、相当力が入っている。
 何より、科学技術への明るい志向がいい。未来を切り開くのは科学だという、素直な割り切りが良い。
 とことん作り込まれた動きと、マニアックな設定、ちょっぴりハート・ウォーミングなディズニーの野心作。

ベイマックス MovieNEX [ マーヤ・ルドルフ ]

幕が上がる

「答えはすべて稽古場にある」

 高校演劇部の生徒たちを描く平田オリザの小説「幕が上がる」を原作とする映画。ももいろクローバーZのメンバーが主だった役を演じる。
 演劇にかける女子高生の姿にどんどん引き込まれる。役を演じる彼女たちの前向きさが、ひしひしと伝わってくる。原作者の平田オリザも演技指導に関わっており、実際に彼女たちが成長するドキュメンタリーの趣きもある。
 高校時代は、迷いも悩みも、すべて将来の糧となっていく。そのことを衒わずに表現する脚本が素晴らしい。高校の豊かさと実りがリアルで知的に映像化されている。
 高校生のひたむきさが爽やかな感動を与えてくれる真っ直ぐな青春映画。

幕が上がる [ ももいろクローバーZ ]

幕が上がる (講談社文庫) [ 平田 オリザ ]

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