沈まぬ太陽 9
山崎豊子原作「沈まぬ太陽」のWOWWOWドラマ第9話。第2部は、1985年8月12日の航空機墜落から始まる。
この日、航空会社はパーティを開いていたが、航空管制のレーダーから機影が消えた報が入り、経営陣は色めき立つ。ほどなく、群馬の山中に墜落したことがわかる。
恩地は救助のために登山の装備をし、現地に向かおうとするが、加害者である会社の社員は入山を差し止められる。恩地は搭乗者の家族の世話係をつとめることになる。それは、家族の悲嘆が直につたわる過酷な場であった。
1985年8月12日、忘れもしない日である。自分は日航機の墜落現場にほど近い万場町に職を得て一年目であった。その日は夜間にもかかわらずヘリコプターが飛行する音が聞こえ、ひっきりなしに救急車のサイレンが鳴っていた。翌朝、上野村の人から事実を知らされた。
ドラマは、当時の様子を極めて丁寧に再現している。緊迫した機内、搭乗者家族の様子応など、やや抑えめの表現であるがゆえにより胸にしみる。
圧巻のリアルさをもつ慟哭の回。
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