坪田譲治童話選集 1
安田祥子が朗読する坪田譲治の童話集を聴く。少年のこころはずむ日々を、明るく軽やかに語る。
純真で傷つきやすい子どもの気持ちが、繊細な筆致で描かれ、なつかしさと切なさが入り交じった情感を覚える。
安田祥子が朗読する坪田譲治の童話集を聴く。少年のこころはずむ日々を、明るく軽やかに語る。
純真で傷つきやすい子どもの気持ちが、繊細な筆致で描かれ、なつかしさと切なさが入り交じった情感を覚える。
遠藤周作の小説を原作とする、マーティン・スコセッシ監督の映画「沈黙」。イエズス会の宣教師が江戸初期の日本に渡り、キリスト教徒の弾圧に苦悩する様を描く。
17世紀初頭の日本が主な舞台であるが、スコセッシ監督は黒澤明監督、溝口健二監督などの作品に造詣が深いこともあり、ほとんど違和感を感じない。
キリスト教徒の迫害にあたる長崎奉行、井上筑後守役のイッセー尾形が大変味わいのある演技を見せる。
神と信仰の意義を静かな映像美で問いかける名作。
本書は、日本の農業の現状を概観すると共に、高崎健康福祉大学の理念と2019年度に新設される農学部の理念を記している。
高崎健康福祉大学は、「人類の健康と福祉に貢献する」ことを建学の思想に掲げて2001年に開学した4年制大学であり、農学と既存の学部との連携により、農業の将来を展望する大学を目指している。
群馬県では農業が盛んな県であるが、群馬県初の農学部となる。地域と連携し、今後の農業の発展に貢献することが期待される。
谷崎潤一郎の小説「少年」を、朴璐美が朗読したCDを聴く。良家の子どもの家に遊びに行くようになった少年は、次第に嗜虐的な悪戯の世界に引き込まれていく。
登場人物それぞれを、瞬時に語り分ける朴璐美の表現が見事。小説の妖しい魅力が存分に発揮されており、蠱惑的な谷崎文学に引きずり込まれる。文章、声優どちらも達人の冴えを堪能できる作品。
建武の新政の時代、東北地方を治めた北畠顕家を主人公とした小説「破軍の星」。
鎌倉幕府が滅びた後、天皇の勅命を受けて若干16歳の若武者が陸奥守として東北の地を訪れる。見事な采配で、瞬く間に陸奥の地を平定していく。
後半、顕家軍が足利尊氏や斯波家長と対峙する場面は圧巻。足利尊氏が最も恐れた男、北畠顕家の疾風怒濤の人生を北方謙三が活写する孤高の歴史小説。
三谷幸喜が、アガサクリスティの「アクロイド殺し」を日本に舞台に移してドラマ化。
原作を読んだときは、メインのトリックの印象があまりに強いため、その他のことはほとんど忘れてしまっていたが、三谷作品では登場人物を個性豊かな面々に演じさせ、細かいエピソードまで楽しめる作りになっている。
登場人物をすべて集めて探偵が謎解きをするシーンはやはりワクワクする。ミステリーの醍醐味を与えてくれる巧緻なドラマ。
黒井戸殺し DVD
三谷幸喜 野村萬斎
佃製作所は、15億円の特許侵害訴訟を起こしているギアゴーストを傘下に収めることにより、取引先大手企業の帝国重工から信用調査を受けることになる。
信用調査を行う帝国重工社員を、ピコ太郎の古坂大魔王が熱演。恵俊彰、立川談春など、お笑い芸人や落語家などを多く起用している。「笑い」を生み出すことの苦労は、職人に繋がる真摯さと通底しているからかもしれないと感じた。
中国が他国とトラブル起こす原因や、アラブ地域の紛争が続くまでの過程を漫画で表した書。
ゆげ塾は、世界史専門の受験塾である。世界史のみでやっていけるというのも凄い。本書を読むと、教科書では読み取りにくい繋がりなど、構造的な理解を大切にしていることが伝わってくる。
各国を擬人化することで、立場や振る舞いが明確になっている。漫画というメディアの利点を生かした、近現代史を読み解く一助になる書。
池袋にある受験世界史専門の「ゆげ塾」講師が著した世界史の書。
歴史的事象が横断的に漫画で表現され、たいへん分かりやすい。短い時間で読めるが、内容は濃い。
受験世界史に俯瞰する視点を与えてくれる良書。
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