ドラマ 下町ロケット 2
TBS「下町ロケット」第2話。下町の工場、佃製作所が特許を巡る裁判で争う。原作にない場面を丁寧に加え、ドラマを盛り上げる。特に、ものづくりへの夢と気概をぶつける阿部寛演じる社長の裁判でのスピーチは素晴らしかった。久しぶりにカタルシスの得られるドラマであった
下町ロケット (小学館文庫)
池井戸 潤
TBS「下町ロケット」第2話。下町の工場、佃製作所が特許を巡る裁判で争う。原作にない場面を丁寧に加え、ドラマを盛り上げる。特に、ものづくりへの夢と気概をぶつける阿部寛演じる社長の裁判でのスピーチは素晴らしかった。久しぶりにカタルシスの得られるドラマであった
下町ロケット (小学館文庫)
池井戸 潤
池井戸潤の直木賞受賞作品「下町ロケット」が、TBS日曜劇場でドラマ化された。
下町の工場、佃製作所が、特許を巡る裁判、大手企業との確執などにさらされながら、物づくりへのプライドをかけて闘う物語。この中小企業の社長を阿部寛が演じる。
ドラマは、シリアスな場面とユーモアを織り交ぜながらテンポよく進む。第1回は2時間スペシャルであったが、あっという間に見終わってしまったという印象。実に面白い。
とにかく、俳優のキャラクターが立っている。佃製作所の技術開発部長に安田顕、銀行からの出向である経理部長に立川談春がいい役をしている。特許侵害で訴訟を起こす会社ナカシマ工業に橋下さとし、弁護士が池畑慎之介、メインバンクだが融資をしぶる担当に春風亭昇太、支店長に東国原英夫。立ちはだかる大手企業、帝国重工の社長に杉良太郎、交渉にあたる部長に吉川晃司。これらの面々が、阿部寛と丁々発止のやりとりを繰り広げる。とりわけ、佃製作所を支える弁護士役の恵俊彰の演技には感心する。
帝国重工のミーティング場面は、スターウォーズのダース・ベイダーが帝国軍の兵士を率いるシーンのようである。この派手な舞台設置とにくいほど巧みな台詞が、ドラマを盛り上げる。
なにより、ものづくりへの気概が台詞の端々に現れ、心をゆさぶる。 夢とプライドを形にした、鮮やかなドラマ。
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第42回は、「世界に賭ける糸」。
大沢たかお演じる楫取素彦が、県令として群馬に赴く。しかし、待ち受けていたのは圧倒的な影響力をもつ地元名士の勧業課長の阿久沢権蔵とその一派であった。
富岡製糸場など製糸の様子や新井領一郎が渡米する際のエピソードをはさみつつ、群馬の地での苦難を描く。中盤のだれた雰囲気よりはドラマの進行がしまってきた感がある。
患者にとっての医療は何かを追求した医師「パッチ・アダムス」の実話をモチーフにした映画。診療内科に入院し、その場所で「笑い」の癒し効果に気付き、人を助けたいとの思いから医師を志す。大学附属病院で患者にユーモアを与えるよう病室で行動するが、それは大学の方針とは相容れない行為だった。主人公は無料の診療所を開設することを目指すが…。
ロビン・ウィリアムズが見事な表現で演じている。ユーモラスなシーンとシリアスな場面が絶妙のタイミングで織り込まれ、人に優しい医療の実現を追い求める医師の姿を感動的に描いてる。
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第41回は、「いざ、群馬へ!」。
大沢たかお演じる楫取素彦は、萩郊外で農業に従事していた。木戸孝允は楫取の元を訪れ、富岡製糸場を建設し、殖産興業のモデルとして重要であった群馬県令の就任を懇願する。
萩の乱の胎動とからめながら、群馬の地へ赴くことになる楫取と美和を中心に語られる。
群馬はからっ風が常に吹き、人々の気性が荒い物騒な土地柄という描かれ方がされている。地元民としては微妙な印象であるが、ドラマとしては新たな地での波乱の幕開けとしてなかなか興味深かった。
楡周平の小説「再生巨流」を原作とする、渡部篤郎主演のドラマ。
物流業界をめぐる、男たちの闘いを描いた作品。苦虫をかみつぶした顔をしている渡部篤郎と対照的に、中村蒼が爽やかさを放っている。
逆境に立ち向かう男の姿をテンポ良く描く経済ドラマ。
向田邦子原作の映画「あ・うん」。高倉健演じる社長と板東英二による万年サラリーマン、富司純子演じる妻が織りなす人間模様を描く。高倉健の笑顔やはにかんだ様が格別に良い。
昭和初期の空気が、ひとびとの温かい生き様をふわりと包む。人情の機微がそれぞれの台詞とともに印象に残る日本映画。
半沢直樹シリーズの第3弾「ロスジェネの逆襲」。半沢は証券会社に出向し、ハイテク企業の買収をめぐり親会社の銀行と対決する。
仕事へのプライドをかけた闘いが繰り広げられる金融エンターテイメント。
アークヒルズ、六本木ヒルズ、上海ワールドフィナンシャルセンターなどの開発を手がけた森ビルの総帥、森稔氏が語る都市論。「職住近接」、「垂直庭園都市」、「文化都心」などの思想が、六本木ヒルズに具現化した例を挙げながらつぶさに語られる。また、貸しビル業から都市再開発に携わるまでの経緯や苦労が淡々とした筆致で簡潔に綴られている。
十年以上先を見据えたビジョンの的確さと、都市創造の執念が読み手に伝わる。十数年に及ぶ期間を要する巨大プロジェクトを成し遂げたからこそ語れるコンセプトと熱い思いが凝縮された書。
破天荒な行動をする弁護士、猪狩文助シリーズは、いかりや長介を主演とし、TBSの2時間ドラマ枠で5話が制作された。第4作、「禁断の館」では、立証の難しい正当防衛の弁護に主人公が挑む。
いかりや長介は、得難い役者であると心底感じた。
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